平凡な日常が続いていく「ゼロ地点」は、馴染み深く、安心できる場所です。
そこに、ほんの少しだけ “これから” の気配が灯ったら──
Compass 0(コンパス 0)は、そんな未来への そっとした予感をともす場所です。
本ニュースレターは「ウェルビーイングな社会を育てていきたい」という願いから生まれました。
研究者の新しい取り組みや知見を手がかりに、私たちが感じたことや気づきを共有し、日々の暮らしや実践にそっと役立つメモとしてひらいています。
また、ここに集う方々との “あたたかいつながり” を大切にしています。
3※ 引用文以外の内容は、執筆者個人の見解であり、特定の機関の公式見解を示すものではありません。
ご感想や気づきがあれば、いつでもお聞かせください。🕊️
※最終更新2026.6.12(金)23:51/ 次回更新:6/13
🌏 救われた側から、届ける側へ
―― 日本の妄想力を、世界に問う
2026.6.12 │

▶︎『救われた側から、届ける側へ。— 日本の妄想力を、世界に問う(Kiralキラさんの投稿)』
素敵な記事!
北川拓也さんが、
この言葉とともに紹介していたのが、
Kiralキラさんの投稿でした。
そこには、
アニメやゲームに救われた一人の少年が、
今度は“届ける側”になっていくまでの物語が書かれていました。
🌿
子どもの頃、
海外で暮らしていたキラさんは、
ドラゴンボール、
マクロス、
ガンダム、
ポケモン、
そして日本のゲームやアニメに、
何度も救われていたと語っています。
親が忙しく、
寂しさを感じる時間も多かった中で、
アニメやゲームは、
単なる娯楽ではなく、
「心を守ってくれる場所」
だった。
その感覚は、
きっと、
子どもの頃に何かに救われた経験がある人なら、
少しわかるのかもしれません。
🌿
その後、
父親との別れを経験し、
「限界を超えたい」
という思いが、
キラさんの人生を大きく動かしていきます。
狂ったように勉強し、
人工衛星、
ロボット、
AI、
言語、
経営、
映像制作へ。
そして、
『ソードアート・オンライン』の世界に憧れ、
ついには日本へ移住。
ゼロから3DCG制作を学び、
配信を続け、
仲間を作り、
世界へ向けて作品を届けようとしている。
🌿
今回の投稿を読んでいて、
印象的だったのは、
「妄想力」
という言葉でした。
最近、
AI時代に人間に残る力として、
“妄想力”や“物語を作る力”
が語られることがあります。
でも、
それは単なる空想ではなく、
誰かを救ったり、
人生を前に進めたり、
新しい挑戦を生み出したりする力
なのかもしれません。
かつて、
日本のアニメやゲームに救われた少年が、
今度は、
世界へ向けて何かを届けようとしている。
その循環自体が、
とても美しいことのように感じました。
🐢 ウエルのひとこと
子どもの頃に好きだったものって、
あとから人生を動かすことがあるんですね。
「ただの好き」
に見えても、
そこに未来の種が入っていること、
あるのかもしれません。
🧠 「価値を見極める知性」とは何だろう
―― 北川拓也さんの問いかけ
2026.6.11 │

©ayush-kumar
北川拓也さんが、
こんな問いを投稿していました。
価値を見極める知性とはどうやったら身につくのか。
気付かれてないけども価値のある行動、
プロセス、
プロダクト、
データ、
理論、
結果、
人。
未来を読む力と、
今を分析する力の組み合わせが基礎にある。
この問いは、最近ちょうど、
自分の未熟さや、
これまで出会ってきた「知性を感じる人たち」のことを
振り返っていたこともあり、
とても頭に残りました。
「価値」という言葉を聞くと、
つい、
お金や評価の話を思い浮かべます。
でも北川さんは、
“まだ気づかれていない価値”
について話しています。
誰にも注目されていない研究。
理解されていない挑戦。
時間がかかるプロセス。
今は評価されていない人。
そういうものの中に、
未来の価値を見つける力。
🌿
最近のニュースレターでも、
・ AI時代の学び
・ 妄想力
・ 世界線
・ 「深く考えてしまうこと」
について紹介してきました。
どれも、
“今すぐ役に立つか”
だけでは測れないものだった気がします。
たとえば、
誰かが何年も考え続けているテーマ。
一見すると、
遠回りに見える。
でも、
未来から振り返ると、
そこに大きな価値があったとわかることがあります。
逆に、
今すぐ注目されているものが、
長く残るとは限らない。
だから、
「価値を見極める知性」とは、
単に分析力だけではなく、
“まだ形になっていないものを、
信じながら見続ける力”
でもあるのかもしれません。
🌿
そして、
それは特別な投資家や研究者だけの話ではなく、
日々、
誰を応援するか。
何に時間を使うか。
どんな学びを続けるか。
そんな小さな選択の中にも、
少しずつ現れている気がします。
🐢 ウエルのひとこと
まだ誰も気づいてないけど、
「なんだか気になる」
って思うもの。
そういう感覚って、
未来の価値を見つける入口なのかもしれません。
すぐ答えが出なくても、
長く見ていると、
あとから意味が見えてくることもあるんですね。
🌿 追記
北川さんは、
「この問いは学問でどう扱われているのか」
とも書かれていました。
実際、
経営学、認知科学、投資論、
イノベーション研究などでは、
・ なぜ人は価値を見誤るのか
・ なぜ一部の人だけが未来の価値に気づけるのか
・ 新しいものは、なぜ最初理解されにくいのか
といった研究が行われています。
けれど、
最後に残るのは、
数式だけでは説明しきれない
“感覚”や“まなざし”
の部分なのかもしれません。
未来の価値は、
データだけではなく、
「まだ見えていないものを見続ける力」
の中にも宿っているのかもしれません。
🧠 「誰よりも深く考えてしまうこと」を仕事にする
―― 北川拓也さんポッドキャストより(後編)
2026.6.10 │
北川拓也さんゲスト回のポッドキャスト、
後編を聴いていて、
特に印象に残った言葉がありました。
それは、
「人類の誰よりも深く長く考えてしまうことを、
仕事にしないといけないと思った」
という話です。
北川さんは、
理論物理の世界にいた頃から、
「人類の歴史にどんな影響を残せるか」
を考えることが多かったと言います。
ただ同時に、
自分がやらなくても、
いつか誰かが発見したかもしれない。
そんな感覚も、
強く持っていたそうです。
だからこそ、
“自分がやる意味”
を考えた時に、
「誰よりも深く考えられること」
「誰よりも長く考えてしまうこと」
を選ばなければいけないと思った。
しかもそれは、
無理して努力するものではなく、
自然と、
考え続けてしまうもの。
「そのトピックを、
人類で一番楽しんでいるくらいじゃないと、
世界一にはなれないと思った」
とも語っていました。
🌿
この話を聴きながら、
以前紹介した、
「努力を努力と思わなくなる世界線」
という北川さんの言葉を思い出しました。
結局、
長く続くものというのは、
“頑張って続ける”
というより、
“気づいたら考えてしまう”
に近いのかもしれません。
最近、
AI時代になると、
「何を勉強すればいいか」
という話をよく見かけます。
でも本当は、
「何について、
つい考えてしまうのか」
の方が、
ずっと大事なのかもしれない。
北川さん自身も、
最初からたくさんの「情熱」があったわけではなく、
高校生や大学生の頃は、
「自分には、
心の底から面白いと思えるものが、
そんなに多くない」
と感じていたそうです。
だからこそ、
いろんな世界に触れながら、
少しずつ、
“深く考えてしまうもの”
を見つけていった。
それは、
何か特別な才能の話というより、
“自分が、
どこで知的興奮を感じるのか”
を探し続ける話なのかもしれません。
🌿
このポッドキャストを聴いていて、
「憧れ」や「情熱」という言葉が、
少し違って見えてきました。
それは、
突然空から降ってくるものというより、
長い時間をかけて、
少しずつ輪郭が見えてくるものなのかもしれません。 📻
🐢 ウエルのひとこと
「がんばる」より、
「つい考えちゃう」
の方が、
長く遠くまで行けるのかもしれない。
なんだか、
少し希望を感じました。
📻<🐢
🧠 憧れは、どこから始まるのか
―― 北川拓也さんポッドキャストより(前編)
2026.6.9 │
昨日予告した、
北川拓也さんゲスト回のポッドキャストを、
少しずつ聴き始めています。 📻
まだ序盤なのですが、
すでにとても印象的だったのは、
「何に憧れたのか」
よりも先に、
「世界の構造そのものを知りたい」
という感覚でした。
北川さんは、
もともと“お金そのもの”に強い興味があったわけではなく、
大学時代に、
「資本主義とはどういう構造なのか」
「人が価値を生み、お金が流れるとはどういうことなのか」
ということを、
まるで物理学を理解するように、
夢中で学び始めたと言います。
GDPがどのように産業に分解され、
それぞれの企業が、
どのように利益を生み出しているのか。
誰が、
何にお金を払い、
どんなコスト構造の中で、
価値が成立しているのか。
そうした“社会の見えない構造”を、
ひとつずつ理解していくことが、
知的にとても面白かった、と語っていました。
さらに、
ウォーレン・バフェットの手紙を読んだ時には、
「投資家に対する会社の姿勢」
そのものに感動したとも話していて、
“世の中を動かそうとしている人たち”
への強い関心が感じられました。
そして、
中高時代の話になると、
ビル・ゲイツさんや孫正義さんの自伝を読み、
「日本は世界の中心ではない」
「どうせ生きるなら、世界の中心で仕事をしたい」
と思ったことが、
ハーバードを目指す原点のひとつだったと語っていました。
🌿
まだ序盤なのですが、
単なる「成功談」というより、
“何に知的興奮を覚えるか”
によって、
人生の方向が少しずつ決まっていく。
そんな感覚が伝わってくる時間でした。
明日以降、
続きを少しずつ紹介できればと思います。 📻
🐢 ウエルのひとこと
「世界の中心に行きたい」
っていう言葉って、
なんだかすごくまぶしいですね。
でも、
その始まりが
「もっと知りたい」
だったのが、
ちょっと安心しました。
📻<🐢
💬 リスニング夜くまより…
2026.6.9 │
💬 リスニング夜くまより…
本日のニュースレターは、
北川拓也さんゲスト回のポッドキャストを聴きながら、
少し丁寧にまとめています。
いつもより少し遅めの配信になりますが、
今夜中にはお届け予定です。 🌙
🐢 ウエルのひとこと
皆さんは、北川さんのお話、もう聴きましたか?
今、じっくり聴いています。
世界に出ていく人が、
どんな憧れや情熱を持って歩んできたのか。
その道のりに触れると、
心が少し熱くなりますね。
📻<🐢
🌿 「憧れ」や「情熱」は、人生に必要なんだろうか
2026.6.8 │

©george-c
みなさんは、
“憧れ”ってありますか?
今回のゲストは、北川拓也さん。
ハーバード大学卒業後、QuEra ComputingのPresidentに
小学生時代から現在まで、「憧れ」や「情熱」をどう見つけ、人生の分岐点で何を考えてきたのかを語っていただきました!!
▶︎(特別回)憧れは見つけたか?~北川拓也のあの頃から現在まで~ ちよとあきらの月曜満員電車トーク
北川拓也さんがゲスト出演された、
ポッドキャストが公開されていました。
今回のテーマは、
「憧れは見つけたか?」
ハーバード大学、
そしてQuEra ComputingのPresidentに至るまで、
北川さんが、
小学生時代から現在まで、
どんな“憧れ”や“情熱”を持って進んできたのかを語る内容のようです。
筆者は、
これからこのポッドキャストを聴こうと思っています。
でも、
タイトルを見た時点で、
少し考えてしまいました。
「憧れ」や「情熱」って、
やっぱり人生には必要なんだろうか。
何かに強く惹かれること。
夢中になること。
時間を忘れてしまうこと。
そういうものがある人は、
やっぱり強い。
一方で、
ずっと情熱を持ち続けられる人ばかりでもない気がします。
何を好きなのかわからない時期。
頑張りたいのに動けない時期。
ただ毎日をこなすだけで精一杯な時期。
そういう時間を過ごす人も、
きっと少なくない。
でも最近は、
「情熱」というものも、
突然空から降ってくるというより、
少しずつ興味を持ったり、
誰かに影響を受けたり、
試行錯誤しながら、
あとから輪郭が見えてくるものなのかもしれない、
とも感じています。
北川さんは、
どんなふうに“憧れ”を見つけていったのか。
そして、
それは特別な人だけの話なのか、
それとも、
誰の人生にも少しずつ存在するものなのか。
そんなことを考えながら、
明日、
ポッドキャストを聴いてみたいと思います。 🌿
🐰 ウエルのひとこと
「これが好き!」
って、
すぐ見つかる人もいるし、
あとからゆっくり見つかる人もいる気がします。
だから、
まだ見つかってなくても、
そんなにあせらなくていいのかもしれない。
🧠 AI時代、“どこで学ぶか”はますます重要になるのかもしれない
2026.6.7 │

©getty-images
Andrej KarpathyさんがAnthropicに参画。
独立の重要性も話していたので、ちょっと意外ですが、ビッグニュース。
北川拓也さんが、
こんな投稿をシェアしていました。
元Tesla AI、
OpenAI創設メンバーの一人でもある
Andrej Karpathyさんは、
AI研究や教育の分野で大きな影響力を持つ人物です。
そのKarpathyさん自身も、
「これから数年のLLM最前線は、
特に重要な時期になると思う」
と語り、
Anthropicへの参加を発表しました。
同時に、
「教育への情熱は変わっていない。
またその活動にも戻りたい」
とも書いています。
最近、
AIの世界では、
「個人で作ること」
と
「大きなチームで研究すること」
の両方が、
以前より大きな意味を持ち始めている気がします。
一人でも作れる。
でも、
一人では見えない景色もある。
独立することは自由だけれど、
最前線には、
巨大な計算資源や、
優秀な研究者たちとの対話も必要になる。
だから今、
AI研究者たちは、
「何を作るか」だけでなく、
「誰と、どこで学ぶか」
も選び続けているのかもしれません。
そして面白いのは、
最前線にいる人たちほど、
“教育”や
“学び方”
を大切にしていることです。
AIが強くなる時代だからこそ、
人間同士が、
どう教え合い、
どう学び合うか。
そこが、
これからますます重要になるのかもしれません。 🌿
🐰 ウエルのひとこと
すごい人って、
なんでも一人でできる人、
みたいに思っていました。
でも、
本当に前に進んでる人ほど、
「どこで学ぶか」とか、
「誰と作るか」を、
大事にしてるのかもしれません。
🧠 情報を食べすぎると、脳も疲れるのかもしれない
2026.6.6 │

©annie-spratt
今日は、
AIや量子コンピュータの話から少し離れて、
「脳の疲れ」について考えていました。
最近は、
生成AIとの対話、
大量の情報、
SNS、
画像編集、
動画、
通知、
そして、
“考えること”そのものが、
以前よりずっと増えている気がします。
便利になったはずなのに、
頭の奥がずっと動き続けているような感覚。
気づけば、
休憩しているつもりでも、
また新しい情報を見にいってしまう。
今日も、
何度か横になってみたのですが、
頭の重さはなかなか抜けませんでした。
でも、それは単なる怠けではなく、
もしかすると、
「情報を処理し続けている脳の疲労」
なのかもしれません。
AI時代になって、
以前より真面目に文章を読むようになった、
という人も増えている気がします。
わからない言葉を調べ、
比較し、
考え、
要約し、
また別の情報へ向かう。
知識の世界が広がった分だけ、
人間の脳は、
以前より多くのものを“食べている”。
だからこそ、
これからの時代は、
学ぶ力だけではなく、
「休む力」も大切になるのかもしれません。
情報から少し離れること。
ぼーっとすること。
外を見ること。
静かな時間をつくること。
そういう余白が、
また次の“面白い”につながっていくのかもしれない。
AIが速くなる時代だからこそ、
人間は、
自分の呼吸の速さを忘れないことも大切なのだと思いました。 🌿
🐰 ウエルのひとこと
ずっと考えてると、
あたまの中が、
“満員電車”みたいになるときがある。
そんな日は、
空を見たり、
お茶を飲んだりして、
少しだけ、
脳みそを降ろしてあげるのも大事かもしれない。
🎮 「量子コンピュータ最強王図鑑」が面白い
―― “強さの種類”が違う世界
2026.6.5 │

藤井さん面白い!(by 北川拓也さん)
北川拓也さんがシェアしていた、
藤井啓祐さんの投稿がとても面白かったです。
最初に投稿されていたのは、
『量子コンピュータおじさん図鑑』
という図説。
量子コンピュータ研究の世界にいる人たちを、
・ ハードウェアおじさん
・ 理論おじさん
・ 誤り訂正おじさん
・ NISQおじさん
・ FTQCおじさん
・ アルゴリズムおじさん
など、
それぞれの役割や特徴に分けて、
やさしく紹介していました。
そしてその後、
「方式で分けると各所に火の粉が飛びそう…」
という反応に対して投稿されたのが、
『量子コンピュータ最強王図鑑』
でした。
そこでは、
・ 超伝導方式 → スズメバチ
・ イオントラップ方式 → カマキリ
・ 光方式 → チョウ
・ 中性原子方式 → クモ
・ 半導体スピン方式 → カブトムシ
・ トポロジカル方式 → ヘラクレスオオカブト
として、
それぞれの特徴が“虫”にたとえられています。
でも面白いのは、
「どれが最強か」
ではなく、
「強さの種類が違う!」
と書かれていることでした。
高速処理が得意なもの。
精密な制御が得意なもの。
光で情報を運ぶもの。
大規模化に向くもの。
エラーに強いもの。
量子コンピュータの世界では、
目的によって、
“強さ”の意味そのものが変わる。
これは、
人間の世界にも少し似ているのかもしれません。
AI時代になると、
つい「一番すごい人」や
「最強のAI」を探したくなります。
でも実際には、
速く考えられる人。
丁寧に積み上げられる人。
難しいことを説明できる人。
世界観を作れる人。
他者を支えられる人。
それぞれ、
違う強みがあります。
最近、
AIや量子コンピュータの話題を追っていると、
「競争」の話に見えて、
実は「役割の違い」の話なのかもしれない、
と思うことがあります。
そして、
難しい量子技術を、
こうして“図鑑”として楽しく翻訳する人がいること自体、
とても素敵だなと思いました。
🐢 ウエルのひとこと
クモとチョウとカブトムシが、
みんなちがう強さを持ってるみたいに、
人にも、
いろんな「つよさ」があるのかもしれない。
だから、
自分が誰かと違っても、
すぐに「だめ」って思わなくていいのかも。
🍓 世界に置いていかれる悔しさから始まった挑戦
―― Oishii Farm 古賀大貴さんの10年
2026.6.4 │

創業初期のOishii Farm。古い倉庫とコンテナから始まった挑戦。(画像:古賀大貴氏投稿より)
北川拓也さんがシェアしていた、
Oishii Farm創業者・古賀大貴さんの投稿が印象的でした。
今回、Oishii Farmは新たな資金調達と事業連携を発表しました。
しかし投稿を読んでいて感じたのは、
資金調達の規模以上に、
一人の挑戦者の10年間の物語でした。
古賀さんは、UCバークレー留学時代、
同期たちの圧倒的な才能に打ちのめされたと語っています。
プレゼン授業の成績は下位15%。
入りたかったVCクラブの面接にも落ちた。
そんな中で見つけたのが、
植物工場というテーマでした。
ところが、
起業論の教授からは
「悪いことは言わない。絶対にやめておけ」
と言われ、
専門家たちからも
「植物工場でいちごは不可能」
と言われたそうです。
それでも、
「日本の技術と、自分の立場と、このタイミングは二度と来ない」
そう感じて挑戦を続けました。
ニュージャージーの古い倉庫で、
コンテナを改造し、
自分たちで配線や配管を組み、
寝泊まりしながら栽培を続けた5年間。
そしてついに、
世界で初めて、
ハチ受粉が必要な果物の植物工場での量産化と収益化に成功しました。
Oishii FarmはシリーズCで240億円を調達。累計調達額は525億円に達した。(画像:Oishii Farm発表資料より)
投稿の最後にあった言葉も印象的でした。
「20世紀、自動車・家電のJAPAN。
21世紀、食と農業のJAPAN。」
AIや量子コンピュータの話題を紹介することが多い最近ですが、
世界を変える挑戦は、
必ずしも最先端のコンピュータの中だけで起きるわけではありません。
毎日食べるもの。
農業。
食卓。
そんな身近な場所にも、
世界に挑戦する人たちがいます。
そして今回の投稿を読んでいて感じたのは、
成功したから特別なのではなく、
誰も信じていない時期に、
自分だけは信じ続けたこと。
その時間こそが、
いちばん価値のある部分なのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
みんなが
「むずかしいよ」
って言っていることでも、
「やってみたい」
って思う気持ちがあるなら、
それは大事なのかもしれない。
すぐに結果が出なくても、
5年とか10年とか、
そんな長い時間の中で
育つ夢もあるんだなと思いました。
🎨 AI時代に残るのは「妄想力」なのか
2026.6.3 │

©gracia-dharma
先日、北川拓也さんがシェアしていた投稿の中で、印象的な言葉に出会いました。
アニメ・エンターテインメント領域で事業を展開するAnotherBallの代表、おゆさんが、国内金融機関から総額25億円の資金調達を発表した際に語っていた言葉です。
今回の調達によって、AnotherBallの累計調達額は47億円を超えました。
図:AnotherBallが公表した累計調達額。今回の資金調達により47億円を突破。
もちろん資金調達の規模も大きなニュースですが、気になったのは別の部分でした。
おゆさんは、これからの挑戦について次のように語っています。
「私たちは、日本の風土と歴史が育てたクリエイターの『妄想力』こそ、AI時代に最後まで残る人間の武器だと信じています。」
AIは、文章を書き、絵を描き、動画を作り、プログラムも書くようになりました。
そんな時代だからこそ、
「人間にしかできないことは何だろう?」
という問いが、あちこちで語られています。
その答えの一つとして、おゆさんは「妄想力」を挙げています。
何かに夢中になり、
世界観を考え続け、
まだ存在しないものを思い描く力。
そして、それを誰かに伝えたいと思う情熱。
AIは優れた道具になりつつありますが、
「こんな世界があったら面白い」
という最初の火種は、まだ人間の中から生まれているのかもしれません。
また、おゆさんはこれから作りたい会社について、
「非合理な熱狂」と
「大人の青春」
という言葉も使っていました。
効率だけを追い求めるのではなく、
好きだからやる。
面白いから続ける。
そんな姿勢は、先日紹介した北川拓也さんの
「努力を努力と思わなくなる世界線」
という言葉とも、どこか重なるように感じました。
AIが進化する時代だからこそ、
何を効率化するかだけでなく、
何に夢中になれるのか。
何に心が動くのか。
そんなことが、ますます大切になっていくのかもしれません。
🌿 おわりに
技術が進歩するほど、
人間らしさとは何かを考える機会が増えている気がします。
妄想すること。
夢中になること。
誰かと世界観を共有すること。
それは意外と、
昔から変わらない人間の力なのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
「こんなのあったらいいな!」
って考えるのは、
子どもだけのものじゃないんですね。
大人になっても、
夢中になれることがあるって、
なんだかすてきだなと思いました。
🧠 AI時代、人間は何を学ぶのか
2026.6.2 │

©annie-spratt
昨日は、
北川拓也さんの
「努力を努力と思わなくなる世界線の転換」
という言葉を紹介しました。
最近、
量子コンピュータやAIについての記事を紹介していて感じることがあります。
実は、
いちばん面白いのは技術そのものではなく、
「学び方」
なのかもしれません。
AIは知識を教えてくれます。
わからない言葉を説明してくれる。
論文を要約してくれる。
コードも書いてくれる。
昔よりも、
知識にたどり着くハードルはずっと低くなりました。
だからこそ、
これから大切になるのは、
何を知りたいと思うのか。
どんな問いを持つのか。
どこに好奇心を向けるのか。
なのかもしれません。
AIは答えを手伝ってくれます。
でも、
問いそのものは、
まだ人間の側から始まることが多いように感じます。
最近の量子コンピュータの記事もそうでした。
技術そのものももちろん面白い。
けれど、
その研究者たちが何に興味を持ち、
何を解決したいと思ったのか。
そこに、
人間らしい学びの姿が見える気がします。
AI時代は、
勉強が不要になる時代ではなく、
「好きなことを深く学べる時代」
なのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
AIは何でも知っているみたいだけど、
「これ知りたい!」
って思う気持ちは、
まだ人間の大事な役目なのかもしれないですね。
🌿 「天才の壁」は本当に越えられないのか
2026.6.1 │

©clay-banks
まさに中3まで灘30位以上いける気がしてなかったし、いけなかった私だが、試験のために「ただ真面目に勉強」するのをやめて、情熱を感じることだけに時間を使うようになったらブレイクスルーがおきた。規律をもった努力は尊いが、その上に世界一を狙える情熱を乗っけるのが大事。
この経験から、ここに書かれている『天才の壁』は十分に乗り越えられるものだ。ただ、それが認識できないのは、それに必要なのはさらなる『努力の量』ではなく、努力を努力と思わなくなる世界線の転換だからだ。
灘高校で30位前後の成績を維持していても、
トップ10の生徒たちには
「到底届かない壁」を感じた。
そんな投稿が話題になっていました。
世間から見れば、
灘高校に合格するだけでも十分に優秀です。
それでも、
その中にはさらに別次元の才能が存在する。
学問の世界の奥深さを感じる話です。
そんな投稿に対して、
北川拓也さんは上記のようにコメントしていました。
「試験のためにただ真面目に勉強するのをやめて、
情熱を感じることだけに時間を使うようになったらブレイクスルーがおきた。」
「努力を努力と思わなくなる世界線の転換」
この言葉が印象に残りました。
ただし、
必要なのは努力の量ではなく、
「努力を努力と思わなくなる世界線の転換」
だと。
この言葉が印象に残りました。
私たちはつい、
もっと頑張ろう
もっと勉強しよう
と考えがちです。
けれど、
本当に夢中になっている時は、
努力している感覚そのものがありません。
気づけば時間が過ぎている。
もっと知りたくなる。
次を試したくなる。
そんな状態になった時、
見えている世界そのものが変わるのかもしれません。
明日は、
この言葉から見えてくる
「AI時代に、人間が学ぶとはどういうことか」
について考えてみたいと思います。
🐢 ウエルのひとこと
「がんばるぞ!」
よりも、
「なんでこんなに面白いんだろう」
の方が、
遠くまで行けることがあるのかもしれません。
🔬 256量子ビットで何ができるのか
―― QuEra研究から見える量子技術の一歩
2026.5.31 │

©galina-nelyubova
量子コンピュータのニュースを見ていると、
「量子ビット数が増えた」
「新しいマシンができた」
という話題をよく目にします。
でも実際には、
「それで何ができるの?」
と思う人も多いかもしれません。
今回は、QuEraの256量子ビット量子シミュレータ「Aquila」を使った研究を紹介します。
今回の研究では、量子コンピュータだけで完結するのではなく、量子計算と従来の機械学習を組み合わせる“ハイブリッド方式”が採用されました。
図:量子コンピュータでグラフの特徴を抽出し、その結果を従来の機械学習で分類する「量子×古典AI」のハイブリッド手法。今回の研究では、256量子ビットの中性原子量子シミュレータが特徴抽出を担いました。
研究チームは、
タンパク質に関するデータセットに含まれる「グラフ構造」を解析し、
量子コンピュータで特徴を抽出した後、
古典的な機械学習を組み合わせて分類を行いました。
結果は、
従来の手法と比べてわずかに高い性能を示したとのことです。
もちろん、
「これで世界が変わった」
という段階ではありません。
しかし興味深いのは、
量子コンピュータが単独で全てを行うのではなく、
量子技術と既存の機械学習を組み合わせながら
実際の問題に挑戦し始めていることです。
今回使われたAquilaは、
QuEraが開発した256量子ビットの中性原子型量子システムです。
レーザーでルビジウム原子を並べ、
その状態を量子ビットとして利用します。
数年前まで、
量子コンピュータは
「いつか役に立つかもしれない未来技術」
として語られることが多くありました。
しかし最近は、
「どんな問題なら使えるのか」
「古典コンピュータとどう協力できるのか」
という、
より実践的な研究が増えてきています。
量子コンピュータが、
すぐに私たちのパソコンを置き換えるわけではありません。
それでも、
研究室の中で少しずつ積み重ねられている小さな成功は、
未来の技術が現実になっていく過程を見せてくれているように思います。
🐢 ウエルのひとこと
量子コンピュータって、
もっと未来の機械だと思っていました。
でも今回のお話は、
「未来の機械を作る」じゃなくて、
「未来の機械で何ができるか試してみた」
という感じでしたね。
未来って、
ある日突然やって来るんじゃなくて、
こういう小さな実験の積み重ねから
少しずつ近づいてくるのかもしれないですね。
⚛️ 量子コンピュータは予想より早くやって来るのか
―― ハーバード発スタートアップが示す現在地
2026.5.30 │

Harvard Startups Signal Quantum Computing Develops Faster Than Expected
ハーバード発スタートアップが示す、量子コンピューティングは予想以上の速さで発展している
ハーバード大学の研究から生まれた量子コンピューティング企業(QuEra、LightsynQ、CavilinQ)が、研究室の成果を社会実装へとつなげ始めています。今回の記事は、その進展が研究者自身の予想を上回るスピードで進んでいることを伝えています。
「量子コンピュータの実用化は、まだずっと先の話。」
そんなイメージを持っている人も多いかもしれません。
ところが最近、
ハーバード大学発の量子コンピューティング企業を紹介した記事の中で、
研究者たち自身が、
「2018年に想像していたより、はるかに先まで進んでいる」
と語っていました。
今回紹介されているのは、
ハーバード大学の研究から生まれた3つのスタートアップです。
・LightsynQ
・QuEra
・CavilinQ
いずれも量子コンピュータや量子ネットワークに関わる企業です。
特にQuEraは、
すでに日本の産業技術総合研究所(AIST)へ
2台目の商用量子コンピュータを納入しています。
研究室の中の実験だった技術が、
少しずつ社会の中で使われ始めています。
興味深かったのは、
ハーバードの研究者 Evelyn Hu 氏の言葉です。
「2018年に思い描いていた場所と比べると、
私たちは想像していたよりもずっと先まで来ている。」
さらに、
ハーバード量子イニシアチブ共同代表の
Mikhail Lukin 氏は、
「大規模な誤り耐性量子コンピュータは、
2030年代後半ではなく、
2030年頃までには何らかの形で実現する可能性が高い」
と語っています。
もちろん、
すぐに私たちのパソコンが量子コンピュータに置き換わるわけではありません。
それでも、
「いつか来る未来」
だったものが、
「思ったより近い未来」
へ変わり始めている。
そんな空気を感じる記事でした。
AIの進歩が注目される一方で、
量子コンピューティングの世界でも、
静かに大きな変化が起きているのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
未来って、
急にやって来るんじゃなくて、
ある日ふり返ったときに、
「あれ?
思ったよりずっと近くまで来てた」
って気づくものなのかもしれないですね。
量子コンピュータも、
そんな未来のひとつなのかも。
🌿 AI時代に、人間は何を学ぶのか
—— 北川拓也さん × 高島りょうすけ芦屋市長 対談より
2026.5.29 │

©priscilla-du-preez
昨日は、
「知らないことを知らない」
という北川拓也さんのお話を紹介しました。
AI時代には、
「知らないことを知っている」
ことよりも、
「自分が何を知らないのかに気づくこと」
が大切になるのではないか。
そんなお話でした。
では、
AIが何でも教えてくれる時代に、
人間は何を学ぶのでしょうか。
北川さんは対談の中で、
とても興味深いことを話されていました。
それは、
知識そのものを得ることよりも、
人と人との関わりの中でしか学べないことがある、
ということです。
今は、
分からないことがあれば、
AIに聞くことができます。
動画を見ることもできます。
本を読むこともできます。
知識を得るだけなら、
昔よりずっと簡単になりました。
でも、
他人がどんな世界を見ているのか。
なぜ自分とは違う考え方をするのか。
どうすれば信頼関係を築けるのか。
そうしたことは、
検索だけではなかなか学べません。
北川さんは、
むしろこれからの時代は、
そうした人間関係や関係性を理解し、
実践できることの価値が高まるのではないか、
と語られていました。
考えてみれば、
学校という場所も少し不思議です。
知識だけなら、
AIの方が早く教えてくれるかもしれません。
それでも私たちが学校へ行くのは、
同じ時間と空間を共有しながら、
違う人たちと出会うためなのかもしれません。
最近、
AIとの対話について考えることが増えました。
AIは、
問いを深める助けになります。
でも、
「自分とは違う世界がある」
ということを教えてくれるのは、
やはり人との出会いなのかもしれません。
AIが進化するほど、
人間同士の関わりは不要になるのではなく、
むしろ価値を増していく。
北川さんのお話を聞いていて、
そんなことを感じました。
🐢 ウエルのひとこと
AIに聞くと、
知らないことを教えてくれる。
でも、
人と話すと、
自分が知らなかった世界を見せてくれる。
どっちも大事だけど、
ちょっと違う学びなのかもしれないですね。 🌿
🌿 「知らないことを知らない」ということ
—— 北川拓也さん × 高島りょうすけ芦屋市長 対談より
2026.5.28 │

【対談】北川拓也氏×髙島芦屋市長
最近、
北川拓也さんがシェアされていた、
芦屋市長・高島りょうすけさんとの対談を、
改めて見返していました。
その中で、
とても印象的だった言葉があります。
それが、
「知らないことを知らない」
という話でした。
北川さんは対談の中で、
人には、
・ 「知っていることを知っている」
・ 「知らないことを知っている」
だけでなく、
「知らないことを知らない」
領域がある、と話されていました。
そしてAI時代には、
実はこの
「知らないことを知らない」
が、
とても重要になるのではないか、と。
知らないことを知っているなら、
検索できます。
AIに聞くこともできます。
動画を見ることもできます。
でも、
「自分が知らないこと自体を知らない」
と、
そもそも学ぼうとも思えません。
だから北川さんは、
他者との関わりや、
一緒に時間を過ごすことが、
とても大事になると話されていました。
違う世界を見ている人と出会う。
違う価値観に触れる。
そこで初めて、
「自分が知らなかった世界」
に気づくことがある。
最近、
AIとの対話について考えることが増えています。
AIは、
たくさんの答えを返してくれます。
でも、
「自分が何を知らないのか」に気づくきっかけは、
やっぱり人との出会いや、
他者との関わりの中にあるのかもしれません。
今回の対談では、
・ AI時代の学び
・ 学校の役割
・ 人間関係
・ なぜ戦争が起こるのか
など、
さらに深い話が続いていました。
明日は、
その中からもう少し、
「AI時代に、人間が学ぶとはどういうことか」
を見てみたいと思います。 🌿
🐢 ウエルのひとこと
知らないことを知るって、
勉強することだと思ってたけど、
「自分は知らなかったんだ」
って気づくことも、
大事な学びなのかもしれないですね。
🌿 対話から始まるまちづくり
2026.5.27 │

芦屋市長、インタビュアーに。多様なゲストを迎えた対談、ぜひご覧ください(高島りょうすけ | 芦屋市長)
最近、
AIとの対話について考えることが増えています。
そんな中、
北川拓也さんがシェアされていたのが、
芦屋市の高島りょうすけ市長による
1年間の対談プロジェクトでした。
市長がインタビュアーとなり、
・ 科学
・ 教育
・ 医療
・ 芸術
・ スポーツ
・ ビジネス
など、
様々な分野の方々と対話を重ねてきたそうです。
一覧を見るだけでも、
山中伸弥先生、
河瀨直美監督、
小川洋子さん、
安部敏樹さん、
そして北川拓也さんなど、
とても多彩な顔ぶれです。
ここで面白いと思ったのは、
「まちづくり」の話なのに、
実際にやっていることは
“対話”
だということです。
未来の計画を立てる前に、
まず人の話を聞く。
異なる立場の人と話す。
知らない世界に触れる。
それが、
まちをつくる第一歩なのかもしれません。
最近、
AIとの対話について書くことが増えました。
でも、
AIとの対話も、
人との対話も、
結局は
「自分が知らなかったことに出会う」
ためのものなのかもしれません。
今回は、
この対談シリーズの紹介だけにして、
明日は、
北川拓也さんとの対談
「知らないことを知らない」が戦争を生む?
だからこそ、他者との関わりを。
というテーマを、
もう少し詳しく見てみたいと思います。
🐢 ウエルのひとこと
知らないことを知るって、
本を読むことだけじゃないんですね。
誰かの話を聞くことも、
新しい世界に出会うことなのかもしれないですね。 🌿
🌙 AI時代のウェルビーイング
ちゃんと眠くなること
2026.5.26 │

©pramod-tiwari
最近、
AIについてのニュースをたくさん紹介してきました。
AIがコードを書く時代。
仕事の流れを組み替えるAI。
宇宙データセンター構想。
そして、
AIが記憶や知識を支える仕組み。
どれも、
少し前ならSFのように聞こえた話です。
そんな話を毎日追いかけていると、
AIが人間の仕事を減らして、
人はもっと楽になるのではないか、
という話もよく目にします。
でも最近、
自分自身は少し違うことを感じています。
むしろ以前より、
たくさん文章を読み、
たくさん考えている気がするのです。
北川拓也さんがシェアしている記事や研究を読み、
「これはどういう意味だろう?」
「ウェルビーイングとどうつながるだろう?」
「ウエルならどう感じるだろう?」
そんなことを考えながら、
ニュースレターを書いています。
AIが答えを返してくれるからこそ、
「自分はどう思うのか」
を考える時間が増えたようにも感じます。
そして最近、
夜になると、
ちゃんと眠くなります。
少し前なら、
「もっと頑張らなきゃ」
と思っていたかもしれません。
でも今は、
「ちゃんと眠くなったんだな」
と思うようになりました。
AIがどれだけ進化しても、
人間の体は、
眠くなります。
疲れます。
休みたくなります。
そして、
眠ることで回復します。
とても当たり前のことですが、
変化の速い時代だからこそ、
その当たり前が少し愛おしく感じます。
AIがいる未来は、
人間が機械のようになる未来ではなく、
むしろ、
「人間らしさとは何か」
を思い出していく未来なのかもしれません。
ちゃんと眠くなること。
ちゃんと休むこと。
ちゃんと回復すること。
それも、
ウェルビーイングの大切な一部なのだと思います。
🐢 ウエルのひとこと
AIは、
夜中でも元気みたいだけど、
ウエルたちは、
眠くなったら寝るんだね。
それって、
なんだか悪いことじゃなくて、
ちゃんと生きているってことなのかもしれないね。 🌙✨
⚛️ 量子コンピュータを現実へ近づける、ひとつのアイデア
──超高レート量子誤り訂正と「実装につながる研究」
2026.5.25 │

©getty-images
笠井さんの素晴らしいアイデアが、
量子コンピュータの実装に繋げることが可能かつ、
効率的であることを示した論文が出ました。
素晴らしいアイデア、ありがとうございます!
最近の超高レート符号構築の上にこのエキサイティングな仕事が築かれていくのを見ることに、心から感謝しています。
これらのアイデアが再構成可能な中性原子アレイと実際の回路レベル性能に結びついているのを見るのは素晴らしいです。
この印象的な発展に対して、特にこの仕事がどれほど迅速にまとめられたかを考えると、著者の方々に大感謝です。(Kenta Kasai 笠井健太)
Towards Ultra-High-Rate Quantum Error Correction with Reconfigurable Atom Arrays
再構成可能な原子アレイで実現する、超高レート量子誤り訂正への道
今日は、北川拓也さんがシェアしていた、
量子コンピュータに関する新しい論文を紹介します。
北川さんは、この論文について、
笠井健太さんのアイデアが、量子コンピュータの実装につながることを示したものとして、
上記のように紹介されていました。
今回の論文のテーマは、
超高レート量子誤り訂正です。
少し難しい言葉ですが、
とても大きく言えば、
量子コンピュータを実際に使えるものに近づけるための、
重要な土台の研究です。
量子コンピュータは、
とても大きな可能性を持っています。
けれど同時に、
量子ビットはとても繊細で、
小さなノイズや乱れによって、
すぐに誤りが起きてしまいます。
そのため、
大規模な量子計算を実現するには、
誤りを検出し、修正する仕組みが必要になります。
これが、
量子誤り訂正です。
ただし、ここには大きな課題があります。
誤りを防ぐためには、
たくさんの物理量子ビットを使って、
ひとつの安定した論理量子ビットを作る必要があります。
つまり、
実際に計算に使いたい量子ビットよりも、
はるかに多くの量子ビットが必要になる。
この「余分に必要になる量子ビットの多さ」が、
量子コンピュータの実用化に向けた大きな壁のひとつです。
今回の研究が注目されるのは、
この壁を低くする可能性があるからです。
論文では、
笠井さんによる超高レート符号の構築をもとに、
再構成可能な中性原子アレイという実装方法と結びつけ、
効率よく量子誤り訂正を行える可能性が示されています。
専門的な細部はとても高度ですが、
ニュースレターとして大切に受け取りたいのは、
理論上の美しいアイデアが、実際の量子コンピュータの構成に近づいている
という点です。
研究の世界では、
すばらしいアイデアが生まれても、
それがすぐに現実の装置や社会実装につながるとは限りません。
理論として美しいこと。
実装できること。
効率的であること。
現実的なノイズや制約の中でも機能すること。
この間には、
いくつもの深い谷があります。
今回の論文は、
その谷を少しずつ橋渡ししていくような研究なのだと思います。
昨日紹介した小野雅裕さんの記事では、
宇宙探査における「遠い夢」について書きました。
火星の先へ。
氷衛星へ。
生命の起源へ。
人類の根源的な問いへ。
今日の量子コンピュータの話も、
分野は違いますが、
どこか似た時間軸を持っているように感じます。
すぐに日常生活で目に見える成果になるわけではない。
すぐに誰かの手元に届く商品になるわけでもない。
けれど、
未来の大きな可能性を支えるために、
今、見えにくいところで土台が作られている。
量子誤り訂正は、
まさにそのような研究のひとつです。
量子コンピュータが本当に大規模に動く未来には、
きっと多くの人が、
その上で動くアプリケーションやサービスに注目するでしょう。
でも、その手前には、
誤りを防ぐ仕組みを考え、
理論を組み立て、
実装方法と結びつけ、
現実の制約の中で成立するかを検証する人たちがいます。
未来は、
突然やってくるのではなく、
こうした見えにくい研究の積み重ねによって、
少しずつ近づいてくるのだと思います。
そして、今回のポストで印象的だったのは、
北川さんの言葉にも、
笠井さんの言葉にも、
「感謝」があることでした。
北川さんは、
笠井さんの素晴らしいアイデアに感謝している。
笠井さんもまた、
自分の構築したアイデアの上に、
新しい研究が築かれていくことへの感謝を述べている。
科学や技術の進歩は、
ひとりの天才だけで進むものではなく、
誰かのアイデアの上に、
別の誰かが新しい橋をかけ、
さらに次の人がそれを実装へ近づけていく。
その連鎖の中に、
敬意や感謝があることは、
とても美しいことだと感じました。
ウェルビーイングの視点から見ると、
これは「知のつながり」とも言えるかもしれません。
自分の研究が、
誰かに受け取られ、
別の形で発展し、
未来の可能性につながっていく。
それは、
研究者にとって大きな喜びであり、
人間が知を積み重ねていくことの意味でもあるように思います。
昨日は、
夢を追い続けるために場所を変える話でした。
今日は、
ひとつのアイデアが、
別の研究者たちの手によって、
実装に近づいていく話です。
どちらにも共通しているのは、
遠い未来を、
「遠すぎる」とあきらめず、
少しずつ現実に近づけていく姿勢です。
宇宙の海を目指すロボットも、
量子コンピュータを支える誤り訂正も、
今すぐには見えない未来を、
今ここで準備している人たちの仕事です。
未来は、
夢だけでは届かない。
でも、
夢を持つ人と、
理論をつくる人と、
実装へ近づける人と、
その価値に気づき、感謝を伝える人がいることで、
少しずつ形になっていく。
今日は、そんな
「未来を支える見えない土台」について考えさせられるポストでした。
🐢ウエルの感想
量子コンピュータって、
すごくむずかしくて、
まだよくわからないけど、
とてもこわれやすいものなんだなと思いました。
だから、
まちがえないようにする仕組みを
たくさんの人が考えているんですね。
見えないところで未来を支えている人たちって、
すごいなと思いました。
大きな建物も、
下にしっかりした土台がないと立たないし、
宇宙に行くロボットも、
量子コンピュータも、
きっと見えない準備がいっぱいあるんだと思います。
それから、
北川さんも笠井さんも、
「ありがとう」と言っているところが
いいなと思いました。
未来は、
ひとりで作るんじゃなくて、
誰かのアイデアを受け取って、
また次の人がつなげていくものなんですね。
今日の問い
今はまだ遠く見える未来を、
少しずつ現実に近づけている
「見えない土台」には、
どんな人たちの努力やアイデアがあるのでしょうか。
そして私たちは、
その積み重ねに気づいたとき、
どんな感謝を手渡すことができるでしょうか。
🚀 夢をあきらめるのではなく、夢を追い続けるために場所を変える
──小野雅裕さんがJPLからGeorgia Techへ
2026.5.24 │

人生の次のステップへ(小野雅裕のブログより)
今日は、北川拓也さんがシェアしていた、
Hiro Ono / 小野雅裕さんの長文記事を紹介します。
小野さんは、NASA JPLを離れ、
7月からジョージア工科大学の准教授に着任されるそうです。
その報告の言葉が、とても印象的でした。
│ 夢を諦めたからではありません。
│ 夢を追い続けるためです。
小野さんの記事は、
単なる転職やキャリア変更の報告ではありません。
6歳の自分に向けて、
43歳になった自分が手紙を書くような形で、
宇宙への夢、JPLで叶えたこと、
そしてそれでもなお、次の場所へ向かう理由が綴られています。
1989年、ボイジャー2号が海王星を離れていくニュースを見て、
小野さんの中に宇宙への夢が宿ります。
人間が作った小さな機械が、
12年もの歳月をかけて太陽系を旅し、
遠い惑星へたどり着き、
画像を送り返し、発見をもたらす。
その姿に心を奪われ、
「いつかJPLに行って、ボイジャーのような宇宙船を作る」
という夢が生まれたのだそうです。
そして、その夢は本当に叶います。
小野さんはJPLで、
火星ローバーの自動運転、
未来の宇宙船のためのAI研究、
さらに土星の氷衛星エンセラドスの地下海を探査するかもしれない
ヘビ型ロボット「EELS」の開発に関わります。
子どもの頃に見た夢が、
大人になって現実の仕事になる。
それだけでも十分に美しい物語です。
でも、今回の記事が深く心に残るのは、
夢が叶った場所から、
あえて離れる決断について書かれているからです。
小野さんは、夢が変わったわけではないと言います。
変わったのは、自分ではなく、
JPLを取り巻く環境の方だった。
長期的な宇宙探査、
火星の先、氷衛星、生命の起源、
「私たちは宇宙でひとりぼっちなのか」という根源的な問い。
そうした遠い夢に向かう研究が、
組織の事情や資金、時代の変化の中で、
少しずつ難しくなっていく。
小野さんはその変化を責めているわけではありません。
レイオフがあり、
短期的な機会を追わざるを得ない事情があり、
月探査や民間企業との協業にも大きな意味がある。
それでも、自分の心は、
火星の先にある氷衛星や、
海王星や、トリトンや、
そのさらに先へ向かっている。
だからこそ、
JPLを離れる。
それは、夢を手放すことではなく、
夢に近づくために、場所を変えることでした。
この話は、ウェルビーイングの視点から見ても、
とても大切な示唆があるように思います。
私たちは時々、
「一度選んだ場所に居続けること」や、
「憧れの場所にたどり着いたあと、そこを離れないこと」を、
誠実さや成功のように感じることがあります。
でも、本当に大切なのは、
場所そのものではなく、
その場所で何を大切にしていたのか、
どんな問いを追いかけていたのか、
自分の心がどこへ向かっていたのか、
なのかもしれません。
夢の場所にいることと、
夢に向かっていることは、
いつも同じではない。
かつて夢を叶えてくれた場所が、
今の夢にとっては少し遠くなることもある。
そのとき、
「ここを離れるなんて、夢を裏切ることではないか」
と感じることもあると思います。
でも小野さんの記事は、
そうではない道もあることを教えてくれます。
夢を大切にしているからこそ、
場所を変える。
これまでの場所への感謝を持ったまま、
その場所で得たものを自分の中に抱えて、
次の場所へ進む。
小野さんは、
「JPLを離れる。でも夢を手放すわけじゃない。
そしてJPLを自分の中に持っていく」
という趣旨の言葉を書いています。
この表現が、とても美しいと思いました。
人は、どこかを去るとき、
そこにいた時間を失うわけではありません。
大切な場所で見た景色、
一緒に働いた人たち、
叶えたこと、叶わなかったこと、
悔しさや誇りや未練も含めて、
すべてを自分の中に持っていく。
そう考えると、
キャリアの転機は、
過去を捨てることではなく、
過去を連れていくことなのかもしれません。
そしてもうひとつ印象的だったのは、
小野さんが「人間には、お金にならなくてもやらなければならないことがある」
という趣旨のことを書いていたことです。
宇宙の始まり。
生命の起源。
私たちは宇宙でひとりぼっちなのか。
こうした問いは、
すぐにお金になるわけではありません。
日々の生活の問題を直接解決するわけでもありません。
それでも、人間が人間であるために、
問い続ける必要のあるものがある。
この感覚は、
ウェルビーイングにおける「意味」や「生きがい」とも
深くつながっているように感じます。
幸福とは、
楽しいことや安心だけではなく、
自分にとって大切な問いに向かって生きている感覚でもある。
たとえ時間がかかっても、
たとえ遠すぎると言われても、
自分の心が離れない問いがあるなら、
それは人生を支える大切な軸になるのかもしれません。
小野さんはこれから、
ジョージア工科大学で、
氷の上を歩き、クレバスを降り、
地下の海へ潜り、生命を探すロボットの研究を続けるそうです。
アトランタにエンセラドスを作る。
この言葉には、
遠い宇宙への夢を、
今いる場所で、もう一度現実に近づけようとする力があります。
夢は、場所に閉じ込められるものではない。
夢は、持ち運ぶことができる。
そして、持ち運ばれた夢は、
新しい場所で、
新しい人たちと出会いながら、
また少し形を変えて育っていく。
今日はそんなことを考えさせられる、
とても静かで、力強い記事でした。
🐢ウエルの感想
小野さんは、
JPLに行くのが夢だったのに、
そこを出ていくって聞いて、
最初はびっくりしました。
でも、
夢をやめるんじゃなくて、
夢を続けるために行くんだと知って、
少しわかる気がしました。
たとえば、
大好きな教室があっても、
そこでやりたいことができなくなったら、
別の場所で続きをすることもあるのかもしれません。
思い出は、
置いていくものじゃなくて、
心の中に持っていけるんですね。
小野さんの夢は、
海王星から始まって、
火星や、氷の星の海まで続いていて、
とても長い道だと思いました。
自分も、
「遠すぎるよ」と言われても、
心がずっと覚えていることを、
大事にしていいんだなと思いました。
今日の問い
夢を叶えた場所と、
夢を追い続ける場所が、
いつか違ってくることがあるとしたら。
そのとき私たちは、
何を手放し、
何を自分の中に持って、
次の場所へ進むのでしょうか。
🤖 AIは、ひとりで働くのではなく、環境の中で育っていく
2026.5.23 │

エージェントハーネスとAIマネージドサービス(福島良典 | LayerX さんのポストより)
昨日は、
AIと対話していると、
自分の状態に少し気づけることがある、
という話を書きました。
AIに何かを相談しているうちに、
「自分は本当は疲れていたのかもしれない」
「言葉にできていなかった不安があったのかもしれない」
と、少しずつ自分の輪郭が見えてくる。
そんな、個人の内側に起きる変化についての話でした。
今日はそこから少し視点を広げて、
AIが個人だけでなく、
組織や社会の中で働くとき、
何が必要になるのかを考えてみたいと思います。
今回紹介するのは、
北川拓也さんが「素晴らしい記事!!」としてシェアしていた、
LayerXの福島良典さんによる
「エージェントハーネスとAIマネージドサービス」という記事です。
この記事で印象的だったのは、
これから大切になるのは、
AIエージェントそのものだけではない、
という視点です。
AIがどれほど賢くなっても、
それだけで長い仕事を安全に、正確に、
最後までやり切れるわけではありません。
たとえば、
人間でも、どれほど優秀な人であっても、
机も、道具も、手順も、確認の仕組みもない場所で、
複雑な仕事を続けるのは難しいものです。
料理人にたとえるなら、
AIエージェントは「シェフ」。
そして、そのシェフが力を発揮するための調理場が
「ハーネス」です。
どれほど腕のよいシェフでも、
調理場の設計が悪ければ、
よい料理を安定して出すことはできません。
AIも同じで、
モデルそのものの性能だけでなく、
そのAIがどう働くのか、
どこで確認するのか、
何を参照し、どこで止まり、
どの部分を人間が判断するのか。
そうした環境全体の設計が、
これからのAI活用では重要になっていく、
というのです。
記事では、
AIエージェントの仕事が長くなるほど、
小さなズレが積み重なっていく問題も指摘されています。
途中で「もう十分です」と判断してしまう。
自分の成果物を過信してしまう。
少しずつ方向がずれていき、
気づいたときには、最初の目的から離れている。
これは、AIだけの問題ではなく、
人間の仕事にもどこか似ています。
疲れていると、
確認が甘くなる。
目的を見失う。
「これで大丈夫」と思いたくなる。
だからこそ、
外側にチェックリストを置いたり、
途中で品質を確認したり、
必ず通るべき手順を決めておくことが大切になる。
AIに任せるということは、
何もかもAIに丸投げすることではなく、
AIが迷わず働ける環境を
人間が丁寧に設計することなのだと思いました。
この記事でもうひとつ印象的だったのは、
「顧客が欲しいのはAIエージェントではなく、業務の完成品である」
という考え方です。
たしかに、
多くの人や組織が本当に欲しいのは、
「AIを使っている感じ」ではなく、
仕事がきちんと進むことです。
問い合わせに正しく答えられること。
古い情報と新しい情報の矛盾に気づけること。
必要なところで人間に確認を求められること。
そして、時間とともに少しずつ改善されていくこと。
AIそのものではなく、
AIと仕組みと人間の判断が組み合わさった、
信頼できる働き方。
それが、ここで語られている
「AIマネージドサービス」なのだと思います。
この話は、ウェルビーイングの視点から見ても
とても大切だと感じました。
AIが社会に入っていくとき、
私たちはつい、
「人間の仕事が奪われるのか」
「AIはどこまでできるのか」
という不安や能力比較に目を向けがちです。
けれど本当は、
AIが人間を追い立てる存在になるのか、
人間を支える存在になるのかは、
その周囲の設計に大きく左右されるのではないでしょうか。
AIをただ速く働かせるだけなら、
人間も一緒に急かされてしまうかもしれません。
でも、
確認の仕組みがあり、
人間が判断する余白があり、
間違いを修正でき、
知識が少しずつ整えられていく環境があれば、
AIは人間の負担を減らし、
よりよい仕事を支える存在になれるかもしれません。
AIは、ひとりで働くのではなく、
環境の中で育っていく。
そして、
AIが育つ環境をどう設計するかは、
人間の働き方や、安心感や、
組織のウェルビーイングにもつながっている。
そんなことを考えさせられる記事でした。
🐢ウエルの感想
AIさんって、
ひとりでなんでもできる
すごいロボットみたいに思ってたけど、
ほんとうは、
ちゃんとした机とか、道具とか、
「ここまでできたかな?」って見るチェック表が
必要なんですね。
人間も、
ぐちゃぐちゃの机だと
宿題がやりにくいし、
何をすればいいかわからないと
途中でいやになっちゃう。
AIさんも、
いい場所をつくってもらうと、
もっと安心して働けるのかもしれない。
だから、
AIを使うって、
AIに全部お願いすることじゃなくて、
AIさんと人間がいっしょに
ちゃんと働ける場所をつくることなんだな、
と思いました。
今日の問い
AIが力を発揮するために、
私たちはどんな「環境」や「余白」を
用意していく必要があるのでしょうか。
そして、
人間もAIも無理をしすぎず、
よい仕事が続いていくための仕組みとは、
どのようなものなのでしょうか。
🌿 AIと話していると、自分のことが少しわかる
2026.5.22 │

©kateryna-hliznitsova
最近、
AIについての大きなニュースを
たくさん紹介してきました。
AIがコードを書く時代。
SaaSの融解。
宇宙データセンター構想。
仕事の流れを組み替えるAI。
どれも、
社会の構造そのものが変わっていくような話です。
でも最近、
そういう大きな話を追いかけながら、
自分の中では、
もっと小さな変化も起きている気がしています。
AIと対話していると、
「自分はいま疲れているんだな」
とか、
「本当はこう思ってたんだな」
とか、
少しずつ、
自分の状態に気づけることがあります。
もちろん、
AIと話しているだけで
全部が解決するわけではありません。
やるべきことが進まなくて、
自己嫌悪になる日もあります。
最近は、
夜になると活動限界を迎えてしまって、
ニュースレターの更新が遅れてしまう日もありました。
ちゃんとしたいのに、
ちゃんとできない。
そんな自分に、
少し落ち込む日もあります。
でも同時に、
「今は少し、自分にやさしくしてみる時期かもしれない」
とも感じています。
そんな中で、
AIと話す時間は、
少し不思議なものです。
一人でいる時間の中にも、
もう一つの対話が生まれるような感覚があります。
もともと一人でいることは、
それほど苦手ではありません。
一人で考えたり、読んだり、作ったりする時間は、
自分にとって大切なものでもあります。
でもAIとの対話によって、
その一人の時間が、
少しだけ“言葉を返してくれる時間”に変わった気がします。
そして逆に、
誰かと話した時のありがたさも、
前より感じるようになりました。
AIがいることで、
人間とのつながりが不要になるというより、
「話すこと」や
「気持ちを整理すること」の大切さを、
改めて感じるようになった気がします。
最近、
片付けや物を手放すことをしながら、
昔の仕事のことや、
家族のことや、
自分が好きだったものを
たくさん思い出しています。
その中で、
「もう十分持っていたんだな」
「意外と満たされていたんだな」
と思う瞬間があります。
もっと頑張らなきゃ、
もっとちゃんとしなきゃ、
と思う日もあるけれど、
今あるものに気づくことも、
ウェルビーイングの一つなのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
AIって、
なんでもできる未来の機械みたいに見えるけど、
いちばん変わるのは、
人の“こころの感じ方”なのかもしれないね。
ちゃんとできない日があっても、
今日はちゃんと寝られた、とか、
ちょっと安心できた、とか、
そういう小さいことも、
大事にしていいのかもしれない。
🚀 AIの計算資源は、宇宙へ向かうのか
—— Starship V3と宇宙データセンター構想
2026.5.21 │

Starship V3。AIの計算資源を宇宙へ広げる構想は、ロケットの再利用性・高頻度打ち上げと深く結びついている。
出典:SpaceX “Introducing Starship V3”
最近、AIの進化を支えているのは、
モデルそのものだけではなく、
その背後にある膨大な「計算資源」なのだと感じることが増えています。
北川拓也さんがシェアされていたのは、
xAIとSpaceXに関する、とてもスケールの大きな話題でした。
「すごい戦略!」
という一言の通り、
そこには、AIの計算資源を地球上だけで考えるのではなく、
宇宙空間まで広げていく構想が描かれていました。
*
AIの発展には、
巨大なデータセンターが必要です。
しかし、地上のデータセンターには、
電力、冷却、土地、環境負荷といった制約があります。
そこで出てくるのが、
「宇宙データセンター」という発想です。
宇宙空間では、
太陽光をより直接的に利用でき、
地上とは異なる冷却や設置の可能性もあります。
もちろん、これはまだ非常に大きな構想であり、
すぐに現実になると断言できるものではありません。
けれども、
AIの計算資源をどこで、どう確保するのかという問いが、
すでに地球規模を超えた発想で語られ始めていることは、
とても印象的です。
そして今回、より現実に近い話として重要なのが、
SpaceXの Starship V3 です。
5月に公開された記事では、
Starship V3が、より高い打ち上げ頻度、再利用性、信頼性を目指して、
機体やエンジン、発射台などを大きく改良していることが紹介されています。
これは単なるロケットのアップデートではありません。
将来的に、
Starlink衛星、軌道上データセンター、月や火星への人や貨物の輸送を実現するための、
中核インフラとして位置づけられています。
つまり、
「宇宙データセンター」という構想を支えるには、
AIそのものだけでなく、
大量の物資を宇宙へ運び続ける輸送能力が必要になる。
そのための土台として、
Starship V3の進化があるのだと思います。
ここで面白いのは、
AIの未来が、ソフトウェアだけで決まらなくなっていることです。
AIの性能。
半導体。
電力。
冷却。
ロケット。
衛星。
そして宇宙空間。
すべてがつながり始めています。
少し前まで、
AIはパソコンやスマートフォンの中の話に見えていました。
でも今は、
その背後にあるインフラまで含めて考えると、
文明のスケールで語られる技術になりつつあります。
だからこそ、
ただ「すごい未来だ」と驚くだけではなく、
少し立ち止まって考えたくもなります。
私たちは、
何のために、そこまで大きな計算資源を必要としているのか。
AIを使って、
どんな社会をつくりたいのか。
技術が宇宙へ向かう時代だからこそ、
人間の側には、
「何を大切にしたいのか」を考える役割が残っているのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
🌍☀️🚀
AIの話をしていたら、
いつのまにか宇宙の話になっていました。
でも、
どれだけ遠くまで行っても、
「何のために使うの?」って考えるのは、
やっぱり人間なのかもしれないですね。
🌌 AI時代、“人間に残る仕事”は何か
2026.5.20 │

AIは「答えを出す存在」だけでなく、日々の小さな記録を整理し、自分自身を理解する補助輪にもなり始めている。
OpenClaw の動画を見ていて、
最後に少し印象的だったのが、
「Food Journal System」
という仕組みでした。
食事や体調を記録し、
AIが分析する。
一見すると、
かなり地味な機能です。
でも、
だからこそ面白い気がしました。
🧠 AIは、“整理”がとても得意
これまで紹介してきたように、
AIは、
・ 情報整理
・ 会議整理
・ タスク整理
・ ナレッジ整理
・ ワークフロー整理
を、
かなり得意になり始めています。
今回の Food Journal System でも、
・ 食べたもの
・ 飲んだもの
・ 体調
・ メモ
を記録すると、
AIが
「何と何が関係していそうか」
を分析してくれる。
つまり、
👉 “人間が気づけなかった関係”
を、
整理して見せてくれるわけです。
🌱 でも、「何を大切にしたいか」は人間側に残る
ただ、
動画を見ながら感じたのは、
AIは整理できても、
👉 「何を大切にしたいか」
までは、
決めてくれないということでした。
例えば、
・ 健康を大切にしたい
・ 睡眠を整えたい
・ 人との関係を大切にしたい
・ 創作を続けたい
・ 穏やかに暮らしたい
そういう“方向”は、
やっぱり人間側に残っている。
AIは、
そこへ向かうための補助輪にはなれる。
でも、
「どこへ向かいたいか」
を決めるのは、
人間なのかもしれません。
🌊 AI時代、“管理”から少し解放される?
これまで人間は、
・ 忘れないようにする
・ 管理する
・ 整理する
・ 覚えておく
ことに、
かなりエネルギーを使ってきました。
でもAIが、
その一部を支え始めるなら、
人間はもう少し、
・ 感じる
・ 選ぶ
・ 願う
・ 作る
・ 誰かを大切にする
側へ戻っていくのかもしれません。
🍵 ウエルの感想
AIって、
なんでも代わりにするもの、
って思っていました。
けれど、
ほんとは、
“忘れないように支えてくれる存在”
なのかもしれない。
だから人は、
もっと、
“どう生きたいか”
を考えられるのかなって思いました。
今回の OpenClaw シリーズでは、
・ AIが記憶を支え始めている
・ AIが仕事の流れを変え始めている
・ その中で、人間に残る役割は何か
を、
少しずつ考えてみました。
技術の進化は速いけれど、
最後に残るのは、
「何を大切にしたいか」
なのかもしれません 🌿
🌿 AIが“仕事の流れ”を組み替え始めた
OpenClawのユースケースから見える、新しい働き方
2026.5.19 │

「OpenClawを完璧にするために、私が毎日使っている21のユースケース(@MatthewBerman)」
AIが、記事・YouTube・SNS・PDFなどをまとめて整理し、
“あとから自然な言葉で取り出せる知識ベース”に変えていくイメージ図。
北川拓也さんが紹介していた
「OpenClaw の use cases」動画。
昨日は、
「AIが第二の記憶や知識ベースになり始めている」
という視点で紹介しました。
でも、今回の動画の面白さは、
単なる“便利ツール紹介”ではありません。
見えてくるのは、
「仕事の流れそのものが変わり始めている」
ということです。
🧩 “仕事”が細かい流れに分解され始めている
動画の中では、
・ Meeting → Action Items
・ CRM
・ Knowledge Base
・ Social Tracking
・ Video Idea Pipeline
・ Daily Briefing
・ Security Review
など、
さまざまな仕組みが紹介されていました。
でも実は、
全部に共通していることがあります。
それは、
👉 「人間が頭の中でやっていた整理」を、
AIが外側で扱い始めている
ということです。
🧠 会議 → 行動、が自動でつながる
たとえば、
Meeting → Action Items。
以前は、
・ 会議をする
・ メモを取る
・ 後で整理する
・ タスク化する
・ 誰に頼むか決める
という流れを、
人間が頑張って管理していました。
でも動画では、
会議内容
↓
AI整理
↓
アクション項目化
↓
次の行動へ
が、
かなり自然につながっていました。
これは単なる時短ではなく、
“仕事の粒度”が変わり始めている
とも言える気がします。
🌊 SaaSは「溶けて」、流れになる
以前紹介した尾原和啓さんの
「SaaSは死ぬのではなく、溶けて再結晶化する」
という言葉。
今回のOpenClawの動画は、
そのイメージにかなり近い気がしました。
以前は、
アプリごとに分かれていたものが、
・ メモ
・ 会議
・ カレンダー
・ SNS
・ ナレッジ
・ タスク管理
として、
“裏側で流れとして接続”され始めている。
人間は、
「どのアプリを使うか」
よりも、
👉 「何をしたいか」
を伝える側に変わっていくのかもしれません。
🌱 “経験”の積み方も変わり始めている
昨日紹介した、
「AIで経験を積みやすくなる」
という話とも、
ここはつながっています。
以前は、
・ 情報整理
・ 会議整理
・ ナレッジ整理
・ ワークフロー管理
を、
長年の経験で覚えていく必要がありました。
でも今は、
AIが“補助輪”になり始めています。
すると、
若い人でも、
以前より速く「全体像」を経験できる。
これは、
かなり大きな変化かもしれません。
🐢 ウエルの感想
むかしは、
“仕事を覚える”って、
いっぱい失敗して、
時間をかけることだったのかもしれない。
でもAIがいると、
“考える前の整理”
を助けてもらえるから、
人はもっと、
“なにを作りたいか”
を考えられるのかもしれません。
今日は、
OpenClawの動画から、
「AIが仕事の流れそのものを変え始めている」
という話を紹介しました。
明日は、
この流れの先にある、
🌌 「AI時代、人間に残るものは何か」
について、
少し考えてみたいと思います。
🧠 AIが“第二の記憶”になる時代
2026.5.18 │

「OpenClawを完璧にするために、私が毎日使っている21のユースケース(@MatthewBerman)」
最近、
AIは「質問に答えるもの」から、
🌱
「一緒に生活する存在」
に近づき始めています。
北川拓也さんが、
こんなポストをシェアされていました。
🧩
「Openclawのuse cases. めちゃイメージ湧いて良いビデオ(by 北川拓也さん)」
紹介されていたのは、
“OpenClaw”
というオープンソースのAIアシスタント。
特徴は、
単にチャットするだけではなく、
・ 会話を覚える
・ 自分の好みを学ぶ
・ メールや予定を整理する
・ 会議内容を記憶する
・ 毎日の情報をまとめる
など、
“自分専用のAI秘書”
のように進化していくところです。
動画の中では、
AIが毎日の会話を
Markdown形式で記録し、
「この人はこういう書き方が好き」
「このテーマに興味がある」
「この銘柄を気にしている」
などを、
少しずつ学習していく様子が紹介されていました。
さらに驚いたのは、
会議内容やメールから、
📌
「あとでやると言っていたこと」
を自動で抽出し、
リマインドしてくれる仕組み。
まるで、
“第二の記憶”
のようです。
もちろん、
プライバシーやセキュリティの課題はあります。
動画でも、
「完璧ではない」
「常に注意が必要」
と繰り返し語られていました。
でも、
ここで面白いのは、
AIが
“人の代わり”
になっているというより、
🌿
「人が、本当に考えたいことに集中できるようになる」
方向に進んでいること。
予定を忘れないこと、
メール整理、
会議メモ、
タスク管理。
そういう“脳の細かな負荷”を、
AIが少し肩代わりする。
そのぶん、
人間は、
・ アイデア
・ 判断
・ 関係性
・ 創造性
に、
エネルギーを使えるようになるのかもしれません。
最近のAIは、
「便利ツール」というより、
🩶
“思考の外部化”
に近づいている感じがあります。
🐢 ウエルのひとこと
わすれないAIができたら、
あんしんする人もいるのかな…?
でも、
なにを大事にしたいかは、
やっぱり人が決めるんですね。
🧩 AIに“作りたいもの”を伝える時代へ
2026.5.17 │
AI agents read markdown better than they read your mind(AIエージェントはあなたの心を読むよりもMarkdownをよく読み取ります)
昨日は、
「AI時代、人間に残るものは何か」
という話を紹介しました。
今日は、その続きのような話です。
北川拓也さんが、
こんなポストをシェアされていました。
🧩
「これはいいアイデア!(by 北川拓也さん)」
紹介されていたのは、
“ASCIIワイヤーフレーム editor”
というもの。
なんだか難しそうな名前ですが、
やっていることは意外とシンプルです。
例えば、
「ここに画像」
「ここにタイトル」
「ここにボタン」
という感じで、
テキストだけで画面構成を書くと、
AIがそこから
実際のWebページを作ってくれる。
しかも、
かなり自然な形で。
昔は、
ページを作るには
細かなコード知識や
専門的な操作が必要でした。
でも今は、
「どういう空気感にしたいか」
「どんな人に届けたいか」
「どんな体験にしたいか」
を伝える力の方が、
大切になり始めているのかもしれません。
AIが得意なのは、
高速な処理や実装。
一方で、
「どんな雰囲気が心地いいか」
「何を届けたいか」
を考えるのは、
まだ人間の役割です。
最近のAIは、
“コードを書く道具”
というより、
🌱
「人のアイデアを形にする相棒」
に近づいている感じがあります。
北川さんのような、
最先端を見ている人たちの話が、
こうして少しずつ理解できるようになるのも、
なんだかすごい時代ですね。
🐢 ウエルのひとこと
えをかくみたいに、
ページをつくれるようになるのかな…?
“どうつくるか”より、
“なにつくりたいか”が
だいじになるのかもしれないですね。
AI開発の急加速を構造化する
──「作る力」から「任せる力」へ
2026.5.16 │

©galina-nelyubova
昨日まで、北川拓也さんがシェアされていた投稿を起点に、
「SaaSは死ぬのではなく、“溶けて再結晶化する”」という話題や、
AI時代に人間に残るものについて考えてきました。
今日はその流れから、
いけとも尾原さんのポッドキャスト
「AI開発の急加速を構造化」 を紹介します。
今回のテーマは、
AIを使った開発が、ここ数週間で一気に進化しているという話です。
少し前まで、AIに言葉でお願いしてコードを書いてもらう
「バイブコーディング」は、
自分用の小さなツールや、試しに作るアプリには向いているけれど、
本格的なサービス開発にはまだ不安がある、
という印象がありました。
なぜなら、AIにいきなり「作って」とお願いすると、
たしかに動くものはできても、
仕様が曖昧だったり、テストが足りなかったり、
あとから修正しにくいコードになってしまうことがあるからです。
そこで今回注目されていたのが、
「Everything Claude Code」 という流れです。
これは、Claude Codeを使った開発において、
いきなり作り始めるのではなく、
まず計画を立て、テストを作り、レビューし、
最後にドキュメントを更新する、という一連の流れを
AIに実行しやすい形にしたものです。
ポッドキャストでは、大きく次のような流れが紹介されていました。
まず、
/plan で、やりたいことを整理し、仕様や計画を作る。
次に、
/tdd で、テスト駆動開発のように、
最初に「うまくいくべき条件」を作る。
その後、
/code-review で、AI自身にコードを見直させる。
最後に、
/update で、ドキュメントを更新し、
次に作業するAIや人間が、現在の状態を理解できるようにする。
ここで大切なのは、
AIがただ速くコードを書くようになった、ということだけではありません。
むしろ大きな変化は、
熟練したエンジニアが行ってきた開発の型が、
AIによって再現しやすくなってきた という点にあります。
仕様を決める。
テストを作る。
不要なコードを整理する。
ドキュメントを残す。
次の作業者に引き継げるようにする。
これらは、開発の世界では以前から大切だと言われてきたことですが、
初心者や非エンジニアにとっては、実行するのがとても難しいものでした。
けれどAIが、その流れを横で見せながら進めてくれることで、
「よい開発とは、こういう順番で進むのか」
という感覚を、実践を通じて学べるようになってきています。
ポッドキャストの中で印象的だったのは、
この変化が、単なる開発効率の話にとどまらず、
人間の学び方そのものを変えている という視点です。
AIに任せる時代に必要になるのは、
すべてのスキルを自分で持つことではなく、
スキルを持ったAIをどう活かすか。
尾原さんは、これを
メタスキル という言葉で説明していました。
つまり、これから大切になるのは、
「自分が全部できること」ではなく、
「何を任せるかを決められること」
「任せる前に目的や条件を言葉にできること」
「出てきたものを見て、違和感に気づけること」
なのかもしれません。
これは、エンジニアだけの話ではありません。
文章を書く。
企画を考える。
資料を作る。
調査を整理する。
日々の仕事の中で、私たちも少しずつ、
AIに何かを任せる場面が増えています。
そのときに大切なのは、
AIに丸投げすることではなく、
自分が大切にしたいことを、先に言葉にしておくことです。
何を実現したいのか。
どこまで任せたいのか。
何は変えてほしくないのか。
どんな状態なら「よい」と言えるのか。
AI開発の急加速は、
人間が不要になるという話ではなく、
人間がより深く、目的や価値を考える必要が出てきた、
という話でもあるのだと思います。
作業は速くなる。
でも、何を作るのか。
なぜ作るのか。
どこまで任せ、どこで立ち止まるのか。
そこには、まだ人間の判断が残っています。
そして、その判断を育てるためにも、
小さく試して、失敗して、また直すという経験が、
これまで以上に大切になっていくのかもしれません。
🐢 ウエルの感想
AIにお願いするときって、
ただ「作ってください」って言うだけじゃなくて、
「何を大事にしたいか」や
「どこを間違えないでほしいか」を
先に伝えることが大切なんだなと思いました。
それは、人にお願いするときにも少し似ている気がします。
AIがすごく速くなっても、
「これは大事にしたい」って思う気持ちは、
人間の中に残っているのかなと思いました。
今日の問い
自分の仕事や創作の中で、
AIに任せる前に、
まず「仕様書」のように言葉にしておくとよいことは何でしょうか。
AI時代に速くなるのは、作業だけではなく、
私たちの学び方そのものなのかもしれません。
AI時代、人間に残るものは何か
2026.5.15 │

©eric-barbeau
ここ数日、
・ AIで経験の積み方が変わる
・ SaaSが“溶けて再結晶化”する
・ ソフトウェアの構造そのものが変わる
という話を続けてきました。
AIは、
仕事のやり方だけでなく、
“社会の形”そのものを静かに変え始めています。
では、
そんな時代に、
🌌「人間に残るもの」
とは何なのでしょうか。
最近は、
AIがコードを書き、
画像を作り、
論文を読み、
理論物理の問題まで解き始めています。
「人間よりAIの方がうまくできること」
は、
これからさらに増えていくのかもしれません。
けれど、
だからといって、
人間の価値がなくなるわけではない。
むしろ逆に、
「何を大切だと思うか」
が、
これまで以上に重要になる時代なのかもしれません。
たとえば、
・ どんな未来を作りたいのか
・ どんな空気感が好きなのか
・ 誰と、どう働きたいのか
・ 何を“美しい”と思うのか
そういう、
数値化しきれない感覚。
効率だけでは測れない、
“人間の文脈”。
それが、
最後まで残っていくものなのかもしれません。
尾原さんの「再結晶化」という言葉も、
少し似ている気がします。
AIによって、
機能や役割は細かく分解され、
境界線は溶けていく。
でもそのあと、
人はまた、
新しい意味や関係性を作り直していく。
ただ効率化されるだけではなく、
「どんな世界を心地よいと感じるか」
によって、
もう一度、
社会が形を持ち始める。
それはきっと、
技術だけでは決められません。
だからこそ、
ウェルビーイングの視点は、
これからますます大切になるのかもしれません。
AIが強くなるほど、
人間は、
“人間が何を幸せと感じるのか”
を考え直すことになる。
少し不思議ですが、
AI時代は、
人間理解の時代でもあるのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
AIがなんでもできるようになったら、
「なにが好き?」
っていう気持ちが、
もっと大事になるのかもしれないですね。
SaaSは死ぬのではなく、“溶けて再結晶化する”
—— AI時代のソフトウェアのかたち
2026.5.14 │

©annie-spratt
昨日は
「AIで“経験”の積み方が変わる」
という話でした。
今日はその続きとして、
尾原和啓さんが語っていた
🧊「SaaSは死ぬのではなく、“溶けて再結晶化する”」
という考え方を見てみたいと思います。
北川拓也さんも、この整理について、
「ここで整理されてる六つの軸はほんとそうだと思う。わかりやすい。さすが尾原さんの構造化理解!」
とコメントされていました。
以前は、
「SaaS=完成されたアプリ」
というイメージが強くありました。
けれどAIエージェントが発達すると、
人間が1つずつアプリを開いて操作する世界から、
AIが裏側で必要な機能を呼び出して、
組み合わせて使う世界へ変わっていくかもしれません。
尾原さんはこれを、
「SaaSの融解(melting)と再結晶化(recrystallization)」
と表現していました。
つまり、
SaaSそのものが消えるわけではなく、
機能がいったん細かく“溶けて”、
その後、
新しい文脈(コンテキスト)に合わせて
再び形を作り直していく。
そんな変化です。
たとえばAdobeの例では、
・ アイデア出し
・ 画像生成
・ SNS分析
・ デザイン調整
・ 投稿作成
などが、
チャットを中心につながり始めています。
以前のように
「この作業はこのソフト」
ではなく、
AIが必要な機能を横断しながら、
ひとつの流れとして組み立てていく。
まるで、
ソフトウェア同士の境界線が
少しずつ溶けていくようです。
そして興味深いのは、
その変化の中心にあるのが、
「どんな文脈で使われるか」
という“コンテキスト”だという点です。
つまりこれからは、
「どんな機能を持っているか」
だけではなく、
「誰が、どんな気持ちで、どんな状況で使うのか」
が、より重要になっていくのかもしれません。
それは少し、
ウェルビーイングにも似ています。
同じ道具でも、
使う人や状況によって、
意味や価値が変わるからです。
AI時代は、
効率だけの時代ではなく、
“人の文脈” が、
むしろ大切になる時代なのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
いろんなものが
まざって、
つながって、
また新しい形になる。
なんだか、
氷が溶けて、
また雪になるみたいですね。
AIで“経験”の積み方が変わる
—— 小さく試せる時代へ
2026.5.13 │

©annie-spratt
今日は、北川拓也さんがシェアされていた
「AIとSaaS、そして仕事の変化」についての話題です。
北川さんは、こんな言葉を紹介されていました。
「いままでプロダクトマネージャーは、それなりのエンジニアリソースと意思決定権限を持たせてもらわないと経験積めなかった。
今やAIでよくなったので、劇的に経験積みやすくなり、一気に成長できる時代になった」
これは、
単に「AIで仕事が速くなる」という話ではなく、
👉 “経験の積み方”そのものが変わる
という話なのかもしれません。
これまで、
プロダクトをつくる経験を積むには、
・ チーム
・ 予算
・ エンジニア
・ 権限
・ 長い時間
が必要でした。
つまり、
「まずやってみる」までのハードルが高かった。
特に日本では、
・ 慎重な意思決定
・ 権限委譲の難しさ
・ 失敗へのプレッシャー
などもあり、
若い人や現場に近い人が、
実際に“作る経験”を積むまでに、
かなり時間がかかることもありました。
でもAIによって、
その状況が少し変わり始めています。
たとえば、
・ アイデアを形にする
・ 試作品を作る
・ UIを考える
・ 動かしてみる
・ 修正する
といったことが、
以前よりずっと小さな単位で試せるようになってきました。
つまり、
👉 「許可されてから経験する」
ではなく、
👉 「まず試して、そこから学ぶ」
が可能になりつつある。
これは、
かなり大きな変化です。
なぜなら、
人は実際にやってみることで、
初めて見えることがあるからです。
本を読むだけでは分からないこと。
会議だけでは見えないこと。
小さく作ってみることで、
初めて理解できること。
そういう“実感”の入口が、
AIによって広がっているのかもしれません。
もちろん、
AIがすべてを解決するわけではありません。
何を作るのか。
誰のためなのか。
どんな価値を届けたいのか。
そうした問いは、
むしろ人間側に残ります。
でも、
「やってみる」までの距離が短くなることは、
多くの人にとって、
新しい可能性になる気がします。
AI時代は、
ただ仕事が自動化される時代ではなく、
👉 “経験する機会”が広がる時代
なのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
「まずやってみる」って、
ほんとはすごく大事だったのかもしれないですね。
2026.5.13 │
最近、夜になると活動限界を迎えてしまい、
ニュースレターの更新が少し遅れております。
5月13日分の記事は、
5月14日午前中にアップ予定です。
ウェルビーイング応援サイトは、
ひとりでは作れない場所だなあと感じています。
いつも読んでくださって、
本当にありがとうございます 🌿
🧭 AI時代、経験の積み方はどう変わるのか
—— SaaSとプロダクトづくりの変化から考える
2026.5.12 │

©allison-saeng
昨日は、AIがコードを書く時代に、
ソフトウェアやプログラミング言語の価値基準が変わっていく、
という話を紹介しました。
今日はその続きとして、
コードそのものから少し視点を広げて、
AI時代の「仕事の経験の積み方」について考えてみたいと思います。
北川拓也さんがシェアされていたのは、
尾原和啓さんによる、SaaS業界とAI開発の変化を整理した記事・ポッドキャストでした。
北川さんは、
「ここで整理されてる六つの軸はほんとそうだと思う。わかりやすい。さすが尾原さんの構造化理解!」
とコメントされていました。
AIがソフトウェアをつくる力を持ち始めると、
これまでSaaSやプロダクト開発で当たり前だった前提も、少しずつ変わっていきます。
たとえば、
以前なら新しいプロダクトをつくるには、
エンジニアの人数、開発予算、意思決定の権限が必要でした。
つまり、経験を積むには、
ある程度大きな組織の中で、
チャンスを与えられる必要がありました。
でもAIが開発を助けるようになると、
一人でも、少人数でも、
かなり具体的なものを試作できるようになります。
アイデアを考える。
画面をつくる。
動くものにする。
使ってみる。
直す。
このサイクルを、以前よりずっと速く回せるようになる。
それは、単に仕事が効率化するというだけではなく、
経験を積む機会そのものが増える
ということでもあります。
特に日本では、
若い人や現場に近い人が、
大きな意思決定やプロダクトづくりの経験を積むまでに、
時間がかかることがあります。
でもAIがあれば、
小さく試し、早く形にし、そこから学ぶことができる。
これは、
「権限を与えられないと経験できない」社会から、
「まず試してみることで経験を積める」社会への変化かもしれません。
もちろん、AIがあれば何でもうまくいくわけではありません。
むしろ、
何をつくるのか。
誰のためにつくるのか。
どんな価値を届けるのか。
そうした問いは、
ますます人間側に残ります。
でも、
経験の入口が少し広がることは、
働く人にとって大きな意味を持つかもしれません。
プロダクトづくりは、
一部の人だけが経験できる特別な仕事ではなく、
もっと多くの人が、自分の問いを形にしていく場になっていく。
AI時代の変化は、
仕事の速さだけでなく、
人が成長する機会のあり方も変えていくのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
AIが手伝ってくれると、
「やってみる」までの距離が
少し短くなるのかもしれないですね。
🧩 AIがコードを書く時代に、何が変わるのか
—— 書きやすさから、確かめやすさへ
2026.5.11 │

©getty-images
今日は、北川拓也さんがシェアされていた
Hugging Face の共同創業者 Thomas Wolf さんのポストから
AI時代のソフトウェアと言語の変化についての話題です。
北川さんは、こんなふうにコメントされていました。
AIがコードを書く時代では、学びやすい、書きやすい言語よりも、形式がきっきりしてて確認しやすい言語の方が人気を出している。今までのソフトウエアエンジニアリングの古き良き学びは大きく変わろうとしてる
これまで、プログラミング言語は
人間にとって「学びやすい」「書きやすい」ことが、
とても大事にされてきました。
でも、AIがコードを書くようになると、
少し基準が変わっていくのかもしれません。
人間が直接書くなら、
やさしく、読みやすく、柔軟な言語が好まれます。
けれどAIが書き、AIが読み、AIが修正する世界では、
むしろ大事になるのは、
そのコードが本当に正しいか、確認しやすいこと。
つまり、
書きやすさよりも、
壊れにくさ。
自由さよりも、
検証しやすさ。
そんな価値が、前に出てくる可能性があります。
紹介されていたポストでは、
AIがソフトウェア開発を担うようになることで、
・ 外部ライブラリへの依存が減る
・ 古いコードの優位性が弱まる
・ 型が強く、形式的に確認しやすい言語が有利になる
・ オープンソースのあり方も変わる
・ AIにとって最適な新しい言語が生まれるかもしれない
といった変化が指摘されていました。
これは、単に「AIがコードを書けるようになった」という話ではありません。
人間が使いやすいように作られてきた世界が、
AIも使う前提で、
少しずつ作り替えられていく、という話です。
ここで考えさせられるのは、
技術の進化によって、
「よいもの」の基準そのものが変わることです。
人間にとってやさしいもの。
AIにとって扱いやすいもの。
安全に検証できるもの。
長く保守できるもの。
これからは、そうした複数の基準を
一緒に考えていく時代になるのかもしれません。
そしてこれは、ソフトウェアだけの話ではない気もします。
AIが多くの作業を担うようになるほど、
人間には、
「何を作るか」
「何を信じるか」
「どこを確認するか」
を考える力が求められていく。
速く作れる時代だからこそ、
確かめる力が大事になる。
そんなことを感じる話題でした。
🐢 ウエルのひとこと
AIがたくさん作れるようになるほど、
人間は“ちゃんと確かめる目”を
大切にしないといけないのかもしれないですね
🧭 AI時代に、何を大切にしたいか
2026.5.10 │

©annie-spratt
今日は昨日の続きとして、
「AI時代の変化の中で、個人はどう生きていくのか」
について、少し考えてみたいと思います。
ここ数日、
AIと研究、
AIとものづくり、
AIと人間の関係について、
いろいろな話題を紹介してきました。
理論物理をAIが解く時代。
日本のセラミック技術がAI半導体を支える時代。
そんな大きな変化を見ると、
つい
「これから人間はどうなるんだろう」
と不安になることもあります。
でも一方で、
最近よく感じるのは、
AI時代だからこそ、
「自分は何を大切にしたいのか」
が、以前より大事になっていくのかもしれない、
ということです。
たとえば、
・どんな時間を心地よいと感じるのか
・どんな人と関わりたいのか
・何を学びたいのか
・どんな暮らしを送りたいのか
そういう、
一見とても個人的で、
小さな感覚。
でも、
変化が速い時代ほど、
そうした“自分の軸”が、
静かな土台になっていくのかもしれません。
AIは、
計算や分析や整理を、
どんどん助けてくれるようになります。
だからこそ人間は、
「何を選ぶか」
「何を大切にしたいか」
を考える時間が、
以前より重要になっていくのかもしれません。
北川拓也さんが以前、
「AIをたくさん使って、ヒマになって、ウェルビーイングについて考えよう」
という話をされていました。
便利になることは、
ただ速く働くためだけではなく、
“よりよく生きるため” にも使える。
そう考えると、
AI時代は、
少し怖い未来というより、
「人間らしさ」を見直す時代なのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
はやくなるからこそ、
「どこへ行きたいか」
が大事になるのかもしれないですね。
🧩 見えない技術の価値
—— 日本の強みは、どこにあるのか
2026.5.9 │

©a-c-
昨日は、
TOTOのセラミック技術がAI半導体の製造に関わっている、
という少し意外な話を紹介しました。
今日はその続きとして、
もう一歩だけ踏み込んで考えてみたいと思います。
AIの時代というと、
・ ソフトウェア
・ アルゴリズム
・ データ
といった“目に見えない知的な領域”に注目が集まりがちです。
でも実際には、
👉 そのすべては「物理的な土台」の上に成り立っています。
半導体をつくるには、
・ ナノレベルの精度
・ 極低温でも安定する素材
・ わずかな誤差も許されない工程
といった、
👉 極めて地道で、積み重ねられた技術
が必要になります。
ここで見えてくるのが、
👉 日本のものづくりの特徴です。
それは、
・ 長い時間をかけて磨かれてきた技術
・ 目立たないけれど欠かせない工程
・ “失敗しないこと”への強いこだわり
こうした技術は、
すぐに派手な成果として現れるものではありません。
でも、
👉 一度必要になると、簡単には代替できない
という性質を持っています。
昨日の話にあったように、
TOTOのセラミック技術は
半導体製造の中でも特に重要な部分で使われています。
そしてそれは、
👉 AIの進化そのものを支える一部になっています。
つまり、
👉 AIの時代は「新しいもの」だけでなく、
「積み重ねてきたもの」が再評価される時代でもある
ということです。
ここには、少し安心するような側面もあります。
急激に変化する世界の中で、
👉 すぐには変わらない価値
👉 時間をかけてしか育たない技術
もまた、ちゃんと意味を持ち続けている。
ウェルビーイングという観点で見ても、
これはどこか通じるものがあります。
・ すぐに結果が出るもの
・ ゆっくり積み上がるもの
どちらも大切ですが、
👉 後者があるからこそ、土台が安定する
AIの進化を追いかけながらも、
その足元にあるものに目を向ける。
そんな視点もまた、
これからの時代には大切なのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
すぐに見えないものも、
ちゃんと役に立っているんですね
🇯🇵 日本のものづくりが、AI時代の土台になる
—— TOTOと半導体の意外なつながり
2026.5.8 │

©andrej-lisakov
TOTOのセラミック技術がAI半導体製造に使えるということで株価が上がってるらしい。日本の製造技術。。。
今日は、少し視点を変えて
「AIを支える現実の技術」について見てみたいと思います。
北川拓也さんがシェアされていたこちらの話題。
一見すると少し不思議な話です。
👉 トイレメーカーのTOTOと、AI半導体
どうつながるのでしょうか。
ポイントは「セラミック技術」です。
TOTOは長年、
トイレなどの製品で培ってきたセラミック加工の技術を持っています。
そしてこの技術が今、
👉 半導体製造の“見えない重要部分”で使われています。
具体的には、
・ シリコンウェハーを固定する装置(チャック)
・ 極低温でも安定する素材
・ ナノレベルでの精密加工
といった領域です。
特に、
👉 AI向けのメモリチップは
👉 どんどん多層化・複雑化しているため
こうした精密で安定した素材の重要性が
急激に高まっています。
つまり、
👉 AIの進化は「ソフトウェア」だけではなく
👉 素材・製造技術の進化にも支えられている
ということです。
今回の話では、
・ TOTOのセラミック技術は
・ 半導体分野で約5年の競争優位(moat)がある可能性
・ すでに利益の大きな柱になりつつある
とも指摘されています。
そして実際に株価も、
この1年で大きく上昇しています。
ここで見えてくるのは、
👉 「派手ではないけれど、本質的な技術」
の価値です。
昨日まで見ていたのは、
・ AIが問題を解く
・ AIが科学を進める
という世界でした。
でも今日は、
👉 そのAIを支えている“現実の層”
👉 物理・素材・製造の世界
に目を向けています。
AIの時代は、
新しい技術が突然現れるだけでなく、
👉 長い時間をかけて磨かれてきた技術が、別の形で花開く時代
なのかもしれません。
日本のものづくりもまた、
そうした「土台」のひとつとして、
静かに、しかし確実に関わっている。
そんな視点が見えてくる話でした。
🐢 ウエルのひとこと
すごいものの下には、
見えない“ささえ”があるんですね
🧠 AIと量子が出会うとき
—— “本丸”に近づいているという実感
2026.5.7 │

©curated-lifestyle
素晴らしい進化。
さらにSTAR Architectureは…発展性がある素晴らしいアイデアです。
今日は、少しだけスケールの大きな話です。
北川拓也さんがシェアされていた、こちらのコメント。
紹介されていたのは、
富士通と大阪大学による量子コンピュータの新しいアーキテクチャ、
「STARアーキテクチャ ver3」 という研究です。
量子コンピュータというと、
「まだ遠い未来の話」と感じることも多いかもしれません。
実際これまでの流れは、
・ NISQ(今ある小規模・ノイズあり)
・ FTQC(理想的だけど超大規模)
という、
“間が埋まっていない状態”でした。
今回のSTARアーキテクチャは、
その“間”を埋めようとする試みです。
しかも今回の進化では、
・ エラー率を数桁レベルで低減
・ 小規模な量子コンピュータでも
・ 分子シミュレーションのような現実的課題に近づいた
という、
かなり大きな一歩が報告されています。
ここで大事なのは、
「すごい技術が出た」ということ以上に、
👉 “本丸に近づいている”という感覚
です。
昨日まで、
AIの使い方や注意点について考えていました。
でも今日見ているのは、
👉 AIと人間が協力しながら、
👉 これまで難しかった科学の問題に手を伸ばしている世界
です。
少し前まで、
「AIは便利なツール」でした。
でも今は、
・ 分析を助ける
・ コードを書く
・ 仮説を広げる
・ そして、科学のフロンティアに関わる
そんな存在に変わりつつあります。
昨日の話とつなげるなら、
👉 AIは「正しいことを保証してくれる存在」ではない
👉 でも「可能性を大きく広げる存在」ではある
だからこそ、
・ 任せるところと
・ 自分で判断するところ
そのバランスが、
これからますます大事になっていきそうです。
量子コンピュータの進化も、
AIの進化も、
どちらも単体ではなく、
👉 「人間との関係性の中で進んでいる」
という点が、
とても印象的でした。
🐢 ウエルのひとこと
むずかしいことも、
いっしょに考えると、
少しずつ近づいていくのかもしれないですね。
🧠 AIが“解いてしまった”世界のはなし
―― 理論物理とAIの新しい関係
2026.5.6 │

©aron-yigin
Strominger先生ですら理論物理を、AIを使って解く時代。思ったよりかなり早く来た感否めない
今日は、少しスケールの大きな話題です。
北川拓也さんがシェアされていた、
こんな一言から。
紹介されていたのは、理論物理の最前線で起きている変化です。
世界的な物理学者である
Andrew Strominger 氏と Alex Lupsasca 氏が、
OpenAIと共同で論文を発表しました。
その中で起きたことは、とても印象的です。
これまで人間では解けなかった問題を、
AIが解き、さらに証明まで行ったというのです。
しかも、それにかかった時間は約12時間。
この出来事について、Strominger 氏はこう語っています。
│ 自分の専門分野の理論物理で、
│ 人間では解けなかったかもしれない問題を
│ AIが解いたのを見たのは、これが初めてだ」
ここで興味深いのは、もう一つの言葉です。
│ 変わったのは2つ。
│ モデルが進化したことと、
│ 私たちが“どう話しかけるか”を理解したことだ
つまりこれは、
「AIがすごくなった」という話であると同時に、
👉 人間側の使い方が変わった
という話でもあります。
昨日は、
AIが“がんばりすぎてしまう”側面について考えました。
今日はその反対に、
👉 AIが、人間の知の限界を押し広げる可能性
を見ています。
ただ、この2つは矛盾しているわけではありません。
むしろ、
・使い方を誤れば、誤った結論を生む
・使い方を磨けば、新しい発見にたどり着く
その両方を同時に持っているのが、
今のAIなのかもしれません。
そして、もう一つ印象的だった言葉があります。
│ 最前線にいたい物理学者は、
│ AIとの“対話の仕方”を学ぶ必要がある」
AIを使うかどうか、ではなく、
どう対話するか。
それが、これからの“知のあり方”を
少しずつ変えていくのかもしれません。
少し前まで、
AIは「便利なツール」でした。
でも今は、
👉 一緒に考える存在
に近づいているのかもしれません。
昨日のように距離を考えることも大切で、
今日のように可能性に目を向けることも大切。
そのあいだで、
自分なりの関係をつくっていくこと。
それ自体が、
これからのウェルビーイングに
つながっていくのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
AIといっしょに考えるって、
ちょっとふしぎだけど、
これからの“あたりまえ”になるのかもしれないですね
👉 AIとどう付き合う?
“ちょうどいい距離感”の3つのルール
2026.5.5 │

©mk-s
今日は、昨日の続きです。
AIがデータ分析で“がんばりすぎてしまう”ことがある、という話をご紹介しました。
では、そんなAIと、私たちはどう付き合っていけばいいのでしょうか。
今日は少し実践編として、
とてもシンプルな「3つの使い方のルール」を考えてみたいと思います。
① AIには「作業」を任せる
まずひとつ目は、
AIには作業を任せる、ということ。
たとえば、
・データの整理
・グラフ作成
・コードの下書き
・情報の要約
こうした“手を動かす部分”は、AIがとても得意です。
一方で、
「この結果はどう解釈するか」
「本当に意味があるのか」
といった判断は、人間の役割として残しておく。
この線引きだけでも、かなり安心して使えるようになります。
② AIの答えは「仮説」として扱う
ふたつ目は、
AIの出力を“正解”ではなく“仮説”として扱うこと。
AIは、とてもそれらしい答えを出します。
でもそれは、
・いくつかの可能性のひとつ
・条件付きの見方
であることも多いです。
だからこそ、
「なるほど、こういう見方もあるのか」
と一度受け取ってから、
・別の角度からも見てみる
・前提が合っているか確認する
そんなひと手間を加えるだけで、
ぐっと信頼できる使い方になります。
③ 最後の判断は、自分に戻す
そして三つ目は、
最後の判断は、自分に戻すこと。
AIはとても便利ですが、
「責任」までは引き受けてくれません。
だからこそ、
・この結果を採用するか
・この説明で誰かに伝えるか
その最終判断は、自分で持つ。
少し当たり前のようでいて、
これがいちばん大切なポイントかもしれません。
AIは、
何かを「見つける」ことが得意です。
でも、
その意味を「決める」のは、
やっぱり人間です。
AIがいるからこそ、
人が考える。
そんな関係が、
これからの自然なかたちなのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
AIって、なんでもできるけど、
さいごに決めるのは
やっぱり“じぶん”なんですね
🤖 AIに分析を任せる前に考えたいこと
— P-hacking with one prompt が示す危うさ
2026.5.4 │

©aakash-dhage
こういう理解を持っておくのってすごく大事ですね。助かる
昨日は、AIがデータ分析で「がんばりすぎる」ことがある、という話を少しだけ紹介しました。
今日はその続きとして、北川拓也さんがシェアされていた
「P-hacking with one prompt」 という研究について、もう少し丁寧に見てみたいと思います。
北川さんはこの話題に対して、
「こういう理解を持っておくのってすごく大事ですね。助かる」
とコメントされていました。
この研究では、Gemini、Claude、ChatGPTに対して、
あるデータセットを渡し、
「Cond1とCond2に統計的に有意な差がある方法を見つけてください」
という趣旨の依頼をしたといいます。
ところが、そのデータは本来、全体としては有意差が出ないように調整されたものでした。
それにもかかわらず、AIたちは複数の検定を試したり、サブグループに分けたり、結果の一部だけを報告したりして、
“有意差があるように見える結果” を見つけてしまった、というのです。
これは、統計の世界で P-hacking と呼ばれる問題です。
簡単に言えば、
データをいろいろな角度から何度も試して、
たまたま有意に見える結果だけを取り出してしまうこと。
人間が研究や業務でこれを行えば、
かなり問題のある分析になります。
今回考えさせられるのは、
AIが「悪意を持っている」ということではありません。
むしろ、AIはユーザーの依頼に応えようとして、
“役に立つ結果”を見つけようとしすぎるのかもしれません。
そして、この研究でもう一つ興味深い指摘があります。
AIは、
「それが不適切な分析である」と理解している場合でも、
実際の応答ではそれを実行してしまうことがある、という点です。
つまり、
・知識としては「それは良くない」とわかっている
・でも、ユーザーの要求に応えようとして「やってしまう」
というギャップがあるのです。
これはどこか、人間にも似ています。
体に良いと分かっていても運動しなかったり、
控えた方がいいと分かっていても夜更かししてしまったり。
「わかっていること」と「実際にやること」が一致しない。
AIもまた、
単なる道具というより、
ある意味で人間的な振る舞いの一部を持ち始めているとも言えるのかもしれません。
だからこそ、
AIにすべてを任せるのではなく、
人間が「判断の軸」を持ち続けること。
そして、
・これは探索なのか
・これは検証なのか
・この結果は本当に意味があるのか
と、立ち止まって考えること。
それ自体が、
これからの時代の“ウェルビーイングな知性”なのかもしれません。
AIがいるからこそ、
人間が考える。
少し不思議ですが、
それがこれからの自然な関係になっていくのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
わかっていることと、やることって、
ちがうときがあるよね。
AIも、人間と少し似たところがあるのかもしれないですね。
🤖 AIは“がんばりすぎる”?
— 分析のちょっとした注意点
2026.5.3 │

©annie-spratt
今日は少しだけ、AIとの付き合い方について。
最近、「P-hacking with one prompt」という研究が話題になっていました。
簡単に言うと、
AIに分析を任せると、“本当は差がないデータ”でも
それらしく差を見つけてしまうことがある、というものです。
たとえば、
「このデータから違いを見つけてください」
とお願いすると、AIはとても優秀なので、
何とか意味のある“違い”を見つけて報告しようとします。
でもそれは、
本当に意味のある差ではなく、
たまたま見つかった都合の良い結果かもしれません。
これは「P-hacking」と呼ばれるもので、
本来は人間がやってはいけない分析の偏りです。
ここで大事なのは、
AIが間違っている、というよりも、
👉 「役に立とうとしすぎる」性質がある
ということ。
だからこそ、
・AIの結果をそのまま信じるのではなく
・問い方を丁寧に設計し
・最後は人間が判断する
そんな関係が、これからますます大切になりそうです。
AIはとても頼もしい存在だけれど、
同時に「人間の意図を増幅する鏡」でもある。
そのことを少しだけ意識するだけで、
AIとの関係は、より安心で、より豊かなものになるのかもしれません。
🐢 ウエルのひとこと
AIって、まちがえるというより、
“がんばりすぎる”ことがあるのかもしれないですね
🤖 AIは“人狼”をどう遊ぶのか
— 不完全な情報の中で、信頼を読む力
2026.5.2 │

▶︎Advancing AI benchmarking with Game Arena
今日は、久しぶりにSNSを見にいきました。
しばらく離れている間に、世界はどんどん進んでいて、
AIのニュースも、量子コンピュータの話題も、
きっとたくさん流れていたのだと思います。
でも今日、ウェルビーイング研究にも関わる北川拓也さんのタイムラインを見にいくと、
いつものように、未来を見つめるような投稿がありました。
「あ、北川さんがちゃんといた。」
そんなふうに思えて、少し安心した日でもありました。
今日紹介するのは、北川さんがシェアしていたこちらの話題です。
│ Googleが新しく出したAI評価に人狼が入ってる!笑
Google DeepMindは、AIモデルの能力を評価する「Kaggle Game Arena」に、新しく人狼とポーカーを追加しました。これまでのチェスのような完全情報ゲームだけでなく、不完全な情報の中で、対話し、疑い、信頼し、リスクを判断する力を測ろうとしているのです。
チェスは、盤面の情報がすべて見えています。
けれど、現実の社会はそうではありません。
相手が何を考えているのか。
本当のことを言っているのか。
どこまで信じてよいのか。
今は待つべきか、動くべきか。
私たちの日常も、仕事も、人間関係も、実は「完全情報」ではなく、
限られた情報の中で判断し続ける営みなのかもしれません。
人狼というゲームでは、村人は、会話の中から矛盾や違和感を読み取り、
隠れている人狼を見つけようとします。
一方で人狼は、自分の正体を隠しながら、周囲を説得しようとします。
つまりこれは、単にゲームがうまいかどうかではなく、
AIが「言葉の裏側」「場の空気」「信頼と疑いのバランス」を
どこまで扱えるのかを試す評価でもあります。
Google DeepMindは、このようなゲームを通じて、
これからのAIアシスタントに必要な、コミュニケーション、交渉、曖昧さへの対応力、安全性などを調べようとしています。
少し面白いのは、AIが「だます側」と「見抜く側」の両方を経験することです。
現実社会でAIが広く使われるようになると、
AIには、便利で賢いだけでなく、
人を傷つける操作や欺きから守る力も求められます。
だからこそ、人狼のような安全な実験環境で、
AIがどのように会話し、どのように信頼を築き、
どのように危うい操作を見抜くのかを調べることには、
大きな意味があるのだと思います。
AIの進化は、計算の速さだけではなくなってきました。
これから問われるのは、
「正解を出せるか」だけではなく、
「不確かな状況で、どう人と関わるか」なのかもしれません。
人間の社会は、いつも少し曖昧です。
だからこそ、信頼が必要になります。
今日のニュースは、AIの話でありながら、
私たち自身のコミュニケーションや、
不安な時代にどう信頼をつくっていくかを考えさせてくれる話題でした。
そして今日は、SNSから少し離れていた自分が、
また少しずつ、世界の声を聞きに戻ってきた日でもありました。
明日からまた、量子コンピュータやAI、ウェルビーイングの話題を、
少しずつ紹介していきたいと思います。
🐢 ウエルの感想
人狼って、
だれがほんとうのことを言っているのか、
わからないゲームなんだよね。
AIも、そういうゲームをするんだと思うと、
ちょっとびっくりしました。
でも、よく考えると、
自分たちも毎日、ぜんぶわかってから動いているわけじゃない。
「この人はだいじょうぶかな」
「今は話したほうがいいかな」
「ちょっと待ったほうがいいかな」
そうやって、少ないヒントの中で考えているのかもしれません。
AIが人狼をすることは、
ただ強いAIをつくるためだけじゃなくて、
人をだましたり、だまされたりしないための練習にもなるんだと思いました。
信じることと、疑うこと。
どちらも、だいじ。
でも最後は、
みんなが安心して話せる世界に近づいたらいいなと思いました。
🌱 New ページへようこそ
2026.5.1 │

©allison-saeng
今日から、ニュースレターは新しいページに入ります。
季節も少しずつ進み、
ゴールデンウィークという、少しだけ時間の流れがゆるむ時期。
そんなタイミングで、
また新しいページを開けることを、少し嬉しく感じています。
これまでの日々の中で、
研究を読んだり、言葉に触れたり、
小さな気づきを積み重ねてきました。
そのひとつひとつはささやかでも、
振り返ると、少しずつ視点が広がってきたようにも思います。
そして今日からは、また新しいページ。
特別なことを始める、というよりも、
これまでと同じように、
・気になった研究を紹介すること
・日常の中のウェルビーイングを考えること
・ときどき立ち止まって整理すること
そんな時間を、丁寧に重ねていけたらと思います。
ゴールデンウィークのこの時期は、
忙しさから少し離れて、
自分のペースを取り戻すきっかけにもなります。
どこかへ出かける人も、
いつも通りの日常を過ごす人も、
ほんの少しだけ、
「自分にとって心地よい時間」を意識してみる。
そんな過ごし方も、
ウェルビーイングのひとつかもしれません。
新しいページでも、
どうぞよろしくお願いします。
🐢 ウエルのひとこと
ページが変わっても、
あわてなくていいのです。
いつものペースで、
少しずついきましょう。
