目次
1 │ ウェルビーイングへの旅:予防医学が教えてくれること
2 │ ウェルビーイング自己評価チェックリスト
3 │ ウェルビーイングに関する書籍リスト
4 │ 関連動画リンク
ウェルビーイングへの旅:予防医学が教えてくれること
2020年9月のある晴れた午後、一つの動画配信が私の日常に革新的な変化をもたらしました。その動画では、予防医学の研究者である石川善樹氏と著名な棋士が、人間の可能性と成長の潜在力について深く議論していました。この対話が私にはまるで新しい世界の扉を開いたかのように感じられ、私の世界観に新たな光を投げかけました。彼らの話は、思いもよらないほど私に新たな視点を提供し、私の人生の見方を根本から変えるきっかけとなったのです。
脳の活動と思考の関係の図:
直感→大局観→論理
出典:フルライフ:今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略
特に、脳の活動と思考の関係を示す「直感→大局観→論理」という図を用いたお話は、私の日々の決断に革命をもたらしました。この対談は、まるでパズルのピースがぴったりとはまるような感覚を覚えました。この新たな理解は、石川氏の『フルライフ:今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略』という著書で深まり、私は著書をすべて読むことに夢中になりました。
石川善樹氏 著書・共著
たとえば、『友だちの数で寿命は決まる──人との「つながり」が最高の健康法』という本に出会ったときは、まるで生きるための秘密の扉が開いたような感動を覚えました。人との「つながり」がどれほど私たちの健康に重要であるかを知り、その事実に驚かされました。
たとえば、『むかしむかし あるところにウェルビーイングがありました:日本文化から読み解く幸せのカタチ』は、日本の昔話を通じてウェルビーイングを探る興味深い試みで、そのストーリーは私の想像力をかきたて、何度読んでも新しい発見があります。
石川氏の言葉は、疲れた心にそっと寄り添い、いつも励ましてくれるようです。その深い洞察は、ただ知識を得るだけでなく、背後にある真実に迫り、もっと深く理解したいという情熱をかきたてます。
このウェルビーイング応援サイトは、そんな研究者の教えと洞察を広め、多くの人々に役立ててもらいたいという願いから立ち上げました。
ウェルビーイングという社会課題に、自分が取り組むのはどうだろう…
実は、私はこの課題に取り組むか迷っていました。「ウェルビーイング研究のコンテンツを作りたい」と身近な人に打ちあけると「まず自分がウェルビーイングじゃないと、人をウェルビーイングにはできないよ」と言います。
ウェルビーイングへの問いに、自分自身がどうかと聞かれれば、いつでも新しいことに挑戦し、絶望し、仕事をお休みしていた時期もあり、必ずしも健康で幸せそうには見えないかもしれません。
私は23年前(2000年)に難病だった母を亡くしました。その時以上に人生に痛みが訪れたのは、3年前(2020年)に同じ病で兄も亡くなったときです。これらの経験から、私はどうすればそのような状況を防げるのかと深く考え、答えが「ウェルビーイング」にありそうだ、と深く考えるようになりました。
父は長年、がん治療薬と遺伝子工学の分野で研究を重ねてきました。けれども、母の死をきっかけに、「西洋医学だけでは救えない命がある。東洋医学で何かできないか?」という問いから、68歳で東洋医学の学びを始め、70歳で整体治療院を開業しました。
また、私の師匠である中小企業経営者のビジネスコーチは、社会課題に取り組む姿勢を教えてくれました。
偶然のように思えた出会いも、今となっては運命のように思えます。予防医学の専門家の言葉は、ただの言葉を超え、私の心に刻まれ、生き方の羅針盤となりました。その一冊一冊が、生きる指針を提供してくれたのです。
なぜ、ウェルビーイングか
そうして、大切なひとを失う経験を通して、これからのキャリアにつなげていけないだろうかと考えるようになりました。
兄と過ごした最後の日々を今でも鮮明に覚えています。兄の好きな料理を共に味わい、思い出の場所を訪れるなど、かけがえのない時を過ごしました。けれども、ある晴れた朝、突然の電話がすべてを変えました。「お兄さんが今朝、亡くなりました」との知らせが、温かい朝日が部屋を照らす中で届きました。この突然の出来事に、私の心は激しく動揺し、拒絶の感情に飲み込まれました。
この瞬間、人生がどれほど儚く、一瞬で全てが変わり得るのかを痛感しました。それと同時に、毎日がいかに貴重であるか、そして私たちがどれほどその一瞬一瞬を大切に生きるべきかを深く理解しました。
人生が変わってしまったと思いました。そう、人生なんて一瞬で変わってしまいます。なんて簡単なことでしょう。でも、勘違いしないでください。
人生なんて簡単に変わるものであり、変えることができることを多くの人に知って欲しかったからです。そして、「よい状態」になり得る、そのためには知識が必要、ということを伝えたかったからです。
私は、毎日の日常が当たり前にあるものだと思っていました。まるで天から与えられるかのように、いつもそこにあるものだと思っていたのです。
けれども、そんな日常が一変すると、深い静寂の中で新たな答えが明らかになります。私たちの人生は、無数の可能性に満ちた星空のようです。兄の失われた命は私にとって深い悲しみでしたが、同時に新たな目的と希望を見出すきっかけとなりました。
病は、私の家族から当たり前の日常を奪い去りました。正直、母と兄が難病になったときは
「うちの家系はそういう体質なのかな…」
「毎日絶望して、それでも精一杯生きて、それでも亡くなって、いったい人生の意味とは何だろう…」
「人生に意味を見つけられる人は幸せ。でも、人生に意味なんてないのでは…」
と思いました。だって、当たり前と思っていた日常が失われていくのですから…。
幸運に与えられるもの、与えられないもの
けれども、病や死という存在が、大切なことを教えているのではないか。誰もが手にしている当たり前の日常を取り上げることで、大切なことに気づかせようとしたのではないか。今は、そんなふうに思うのです。
実際、兄の死を基点にして、私の人生は大きく変わりました。私の人生が大きく変わったというより、私の人生に対する価値観が大きく変わったのです。
私は、自分には何もできないのではという無力感にさいなまれます。その一方で、人工知能(AI)のような技術がもたらす新しい希望に心が動かされます。これもまた、ウェルビーイング研究の一環です。
兄を亡くしてから出会ったウェルビーイングに関する研究は、まるで暗闇に灯りをともすように私の人生に光をもたらしました。もし、あの悲しみを経験していなければ、今の私はまったく異なる存在であったことでしょう。
この道のりは容易ではありませんでしたが、私たちは自らの人生を形作る力を持っています。逆に言うと、幸運に与えられるものはあっても、日常も健康も自分で手に入れるしかない、ということです。けれど、このシンプルな真実に気づいている人は意外と少ないのです。
このサイトは、生き方を一新したいと願うあなた、不確実な未来に立ち向かいたいと思うあなた、そして日々の悩みに心を痛めるあなたへ捧げます。私が過去にそうだったように、どんな暗闇の中でもわずかな光が道を照らすことができます。今日、2024年、私は新たな希望に満ちた毎日を送っています。この経験から学んだのは、どんな状況下でも前向きに歩み続ける力が私たち一人ひとりの中にあるということです。
もしこのサイトが、あなたにとってのウェルビーイングについての考えを深め、日常の生活に少しでも良い変化をもたらす手助けになれば、それは私たちの望むところです。記事を通じて、自分のウェルビーイングを見つめ直し、新たな一歩踏み出してみませんか?

2024年4月14日加筆
ウェルビーイング応援サイト管理人
ウェルビーイング自己評価チェックリスト:
ウェルビーイングを深く理解し、自分自身の状態を評価するために、以下の3つのアプローチをご紹介します。
1. キャントリルの梯子:日々の「体験」と全体的な「評価」を測る
主観的ウェルビーイングの測定法(Gallup World Pollより)
1. 体験:前日に体験した5つのポジティブ体験と5つのネガティブ体験をリストアップしてみましょう。
2. 評価:現在の生活を0(最悪)から10(最高)で評価してみてください。
2. 矢野和男氏方式:自己のポジティブな体験を強化する
この方法では、日々のポジティブな体験に焦点を当てて自己評価を行います。全ての質問に10点をつけ、その理由を考えてみてください。なぜ10点なのかを説明することで、日々の小さな幸せに気づくことができます。
『幸せの測り方・高め方』を元にウェルビーイング応援サイト図説
1. あなたはいまやりがいを感じていますか?
2. 幸せでポジティブな感情に溢れていますか?
3. ストレスは十分小さいですか?
4. 人間関係は順調ですか?
3. サイト独自のチェックリスト:総合的なウェルビーイングを評価
こちらのチェックリストは、心理的、社会的、身体的、環境的ウェルビーイングの4側面についての深い理解を目指します。以下の質問に答えることで、あなたのウェルビーイングに関する気づきを得ることができます。
各チェックリストは「はい」「いいえ」で答えるか、1から5までのスケールで評価してください。自己評価は、より良い日々を送るための自己啓発と習慣形成にも繋がります。
1. 心理的ウェルビーイングの評価
- 幸福感: 私は日常生活で幸せを感じていますか?
- 目的感: 私の人生には明確な目的がありますか?
- 自己受容: 私は自分自身を受け入れ、自分の長所と短所を理解していますか?
- 成長: 私は個人として成長していると感じますか?
2. 社会的ウェルビーイングの評価
- 社会的支援: 私は家族や友人から十分な支援を受けていますか?
- 属している感じ: 私はコミュニティの一員であると感じますか?
- 対人関係: 私の対人関係は満足のいくものですか?
3. 身体的ウェルビーイングの評価
- 健康状態: 私は良好な健康を保っていますか?
- 活動レベル: 私は定期的に運動や活動的な趣味に取り組んでいますか?
- 睡眠: 私は十分な睡眠を取っていますか?
4. 環境的ウェルビーイングの評価
- 生活環境: 私の住環境は安全で快適ですか?
- 金銭的安定: 私の財政状況は安定していますか?
- 仕事の満足度: 私は仕事に満足していますか?
これらのチェックリストを用いることで、あなた自身のウェルビーイングに関する理解を深め、毎日をより充実させる手助けになることでしょう。あなたの状況やニーズに応じて、最適なチェックリストを選択し、より良い毎日を歩むための第一歩としてご活用ください。
4. 特別なプレゼント:子ども向けウェルビーイング自己評価チェックリスト
このチェックリストは、子どもたちが自分の気持ちを簡単に理解できるように設計されています。親子で一緒に楽しみながら、自宅での学びや遊びに取り入れて、毎日をもっと楽しく充実させましょう。
チェックリストのリクエスト方法:
- 下記のお問合せボタンをクリックしてください。
- 「チェックリストをリクエスト」と記載して送信
- チェックリストはメールで直接お送りします。
このツールを使って、子どもたちの自己理解を深め、親子の時間をもっと特別なものにしましょう。
ウェルビーイングに関する書籍リスト
以下に、ウェルビーイングに関するおすすめの書籍をリストアップしました。それぞれの本は、異なる視点やアプローチでウェルビーイングを探求しています。ぜひ参考にしてください。

1. 『ウェルビーイング』

著者: 前野隆司・前野マドカ
出版社: 日本経済新聞出版
発行日: 2022年03月18日
概要:
本書は、個人と社会のウェルビーイングに焦点を当て、健康、幸福、福祉が一体化する包括的な視点を提供します。日常生活でウェルビーイングをどのように実践できるかについて、実用的な理論と具体例を紹介します。
特徴:
- ウェルビーイングの基本概念と実践方法の解説
- 実生活で応用可能な「幸せの4つの因子(やってみよう、ありがとう、なんとかなる、ありのままに)」の紹介
- 個人及び社会全体の幸福を向上させるための戦略とアドバイス
2. 『フルライフ─今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略』

著者: 石川善樹
出版社: NewsPicksパブリッシング
発行日: 2020年04月17日
概要:
この書籍では、石川善樹氏が時間管理を通じて、日々の忙しさの中でも充実感を維持する方法を提案します。長期的な幸福感とバランスの取れた生活の達成を目指す具体的な戦略を紹介しています。
特徴:
- 日々の生活での時間管理の重要性と戦略
- 各ライフステージに応じた行動計画の提示
- 自己認識と自己実現を促進するアプローチ
3. 『わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために─その思想、実践、技術』

著者: 渡邊淳司/ドミニク・チェン他
出版社: ビー・エヌ・エヌ新社
出版日: 2020年03月16日
概要:
ウェルビーイングを個人と社会の両面から探り、心身及び社会全体の「よい状態」の達成方法を多角的に解析。日本と東アジアの集団中心のアプローチを取り入れた文化的多様性の紹介。
特徴:
- 個人と社会の両方でのウェルビーイングの実現方法
- 文化的視点からのウェルビーイングの多様性の探究
- 実践的なガイドとしての具体的な戦略と技術
4. 『むかしむかし あるところにウェルビーイングがありました─日本文化から読み解く幸せのカタチ』

著者: 石川善樹×吉田尚記
出版社: KADOKAWA
発行日: 2022年01月28日
概要:
本書では、日本の伝統的な昔話や文化を通じて、ウェルビーイングの概念を探求します。西洋の成功主義とは異なる、日本独自の幸福観とウェルビーイングへのアプローチを紹介し、文化間の違いによるウェルビーイングの多様性を掘り下げます。
特徴:
- 日本の昔話を用いたウェルビーイングの探究
- 成功と直接結びつかない日本のウェルビーイング観の解析
- 文化的価値観を活用した自己決定と満足感の達成方法の指南
5. 『Wellbeing: Science and Policy(ウェルビーイング: 科学と政策)』

著者: Richard Layard, Jan-Emmanuel De Neve
発行日: 2023年03月
概要:
この書籍は、ウェルビーイングの科学的研究と政策への応用を扱います。経済学だけでなく、社会科学全般にわたるウェルビーイングの測定と改善策を探ることで、政策立案者や教育者がどのようにして幸福度を日常の決定に取り入れるかを具体的に説明します。
特徴:
- ウェルビーイングの経済学と社会科学の統合的な研究
- 実生活と政策への応用についての実践的なアドバイス
- 教育者や政策立案者にとっての実用的なガイダンスと事例の提供
関連動画リンク
本文で言及した研究者の対談動画もぜひご覧ください。